白い翼、黄色い希望

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そう、10年前の今日は会社を休んだのだ。よく晴れた日だった。
夜はdipのライブだからワクワクしてた朝。水天宮を散歩して、美味しいお昼ご飯を食べて、浜口陽三美術館を鑑賞してからまた散歩して、恵比寿に移動して美容院で散髪。山手線沿いに渋谷まで歩いている時のことだった。14時46分。この日撮った写真はPCに取り込む際に何故かエラーになり、殆どが消えてしまった。


不安な気持ちで過ごした週末明けに見上げたと思っていた木蓮の白い翼は、記録を読み返すとまだそこまで開いていなくて、影響があらゆる形で表れる渦に飲み込まれるように過ごしたその7日後だった。「ついに、咲いた!」「今年も、咲いた。咲いたんだよ。」白い翼を広げて空を飛んでいるような美しさに、力をもらった。今年も青空に飛ぶ。
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この10年、いったい何が変わったのか。ガラケーからスマホに変わっただけで、見えるものも見えないものも相変わらずで、良くなったものなんていったいあるのだろうか?それでも続く、人生は続く。


帰り道、近所の家の庭先で伸び過ぎたミモザの剪定がされていた。毎日、鮮やかな黄色に元気を貰っていたから何気なく見上げていると、「持っていきません?」とバッサリ切り落とされたばかりのミモザを家の方が私に差し出してくれた。驚いて、お礼を言って、嬉しいなあと思いながらスーパーに寄って、外へ出ると、目の前を通り過ぎる人もミモザを持っていた。ああなんて素敵なお裾分けなのだろう。

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殺風景な我が家に黄色いミモザ。今日という日にいただいた、希望。