レコード屋に行く

時々パッと頭に浮かび上がるシーンのひとつに「レコ屋のなかの1枚のレコード」がある。
印象的なレコジャケを見た瞬間が、そのレコがどこの店のどこに置いてあったかまでハッキリと覚えている、カシャっと切り取ったみたいに。

高校のとき東京へ遊びに来て初めて行った西新宿「Vinyl」の、レコードとCDが上下にガッーっと並んだ棚に圧倒されながら店のちょうど真ん中あたりで手にしたhit paradeとか、

WITH LOVE FROM THE HIT PARADE / 愛をこめて… (紙ジャケット仕様)

WITH LOVE FROM THE HIT PARADE / 愛をこめて… (紙ジャケット仕様)

(↑紙ジャケ再発・・・!)
吉祥寺ワルシャワではorangejuceの7インチとか。



渋谷「zest」の、マンションの5階なんてコワイよーわかんないよーと緊張しながら何とか入った狭い細い店内の、ちょうど入ってすぐ右側、新譜7インチコーナーに置いてあったstereolabのハンドメイドジャケットとか

(ジャケはズバリこれではないかも・・でも初期といえばこのキャラクター)
正面のレジ上にずらり並んでたThe Wedding Presentの7inchシリーズとか、

The Hit Parade [Camden Deluxe]

The Hit Parade [Camden Deluxe]


渋谷の「CDぴあ」*1の入って右奥の壁際には12インチが並んでて、そこにあったblurのコレ。

ネガ反転してるパターンもあったなあ。blurはロゴも含めてピシッとしてて好き。



センター街のマックのすぐ近くにあったciscoオルタナ店(正式名称わからん)、ここではmogwaiの富士銀行。

Mogwai Young Team

Mogwai Young Team

 



カタログ化され切り取られた情報にのっかったジャケット写真ではなくって、私が店に行って見て手に取ったジャケットは体験として刻まれて今も確かに繋がっている。この感覚はうまく言葉にまとまらないんだけど。事前に脳味噌になんにもいれてなくって、いきなり新しい何かにズドン!と出会った感覚は直に刻まれてる。ブログで見て気になってアマゾンでポチッと、という買い方も当たり前の日常だけど、やっぱりあの瞬間の空気を吸い込みたくて今もレコ屋に向かうのだ。

*1:90年代初頭、今アミューズCQNがあるビルに鳴り物入りで?オープンした東急による若者向け複合施設があった。今思い返すと極めて90年代前半なノリだったなあ。。明治通りに面してトランスコンチネンツ(!ビバ90年代)と併設されたカフェはパリのオープンカフェ風(通りに面して無いのに)、そして更に奥にCDぴあがあった。その名の通りぴあが始めたCDショップ。試聴機がいっぱいあったのと空いてたのでよく行ってた。やっぱり長くは続かなかった。。