抜け出せない私

ハロウィンが終わると、街はイルミネーションで飾られてクリスマスを意識させるようになる。ドラッグストアに入ると店内BGMで星野源の曲が掛かっていて、ココロの中であー…と呟いた。「今コレ!」な曲だなあ。首の凝りを改善するための「あったかシート」を物色しながらぶわっと思い出したのが、小沢くんの「Life is coming back!」ってやつが街中に散々流れてた雰囲気だった。時代は繰り返す……。


表紙も表4も見事に”デザイン”されていなくて、泣ける…。MdN 12月号「CDジャケット 90年代狂騒史」期待していたほどの深い切り口ではなかったけれど、オリコンの90年代各年トップ10から当時を振り返るのが興味深かった。初頭は80年代的だしいわゆるソニーデザインな印象で、その後ビーイングなテイストになり、前時代感たっぷりなのだけど、一番CDが売れた96年のTKサウンドなやつはスタイリッシュになっていて、コレ手がけたのタイクーングラフィックスだったのか!と驚いた。大メジャーにこの手のデザインワークが結びついた変換期だなあと改めて思う。とりあげて欲しかったのはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTだなあ。これまでの邦楽ロックのテンプレートなダサさを一掃するデザインワークだったと思っている。パロディジャケやアー写のセンスは、渋谷系を経た後の時代の空気やレーベルがピチカートもいたトライアドだったことが成せる技のハズ。本人たちはルースターズ気分もあっただろうスーツ姿など、あらゆる面でロックバンドの佇まいが刷新されてスタイリングしてたから、これほどまでにカッコイイってなったんだと思うのだよねえ。私自身は熱狂していなかったから、客観的に見て、世代の変化を感じていたのを思い出す。


ある大学の建物が見たくて、学祭に行ってみた。軽音楽部のライブの、エルレバンプ椎名林檎aikoというカバーセレクトは半分カラオケか!とツッコミたくなるけれど、90年代後半からずっと変わってなさそうでもある。今の大学生にしたらこの辺りのって、ビートルズみたいな王道なのだろうなあ。と思っていたら中庭で開催するミスコンの出演者の「1995年生まれです!」って発言が聞こえて来て、倒れそうになった。清楚な格好をしてモデル立ちするステージ上に、「ジュノ」を思い出したよ。