water crown

きょうはあたたかな一日だった。コートをどうしようか迷ってしまう。会社のあるビルの空調は「地球には優しいけど人には優しくない」のでまだまだ寒くて仕方が無い、相変わらず一番あったかい廊下で仕事したくなる。
帰りに寄り道、ギャラリーTへ。DMの「緑」に惹かれて彼女の作品を初めて見たのは4年前のここ、以来個展の度に見させていただいて今日で4回目だから一年ごとなのか。
試行錯誤の段階と思われた前回からすっくと踏み込んだ、新しい色と形がそこにあった。やわらかいけどきりっと佇む色。とっても素敵。淡いピンクと黄色は丹念に丁寧に育くまれた品があった。わあ、いいなあ。"まる"もかわいいんだけど、天井から吊るされたモビールのピンクもかわいい。尖った欠片はやわらかいピンクに包まれて。影がもっと映える場所だったらまた印象が変わりそう。個展の度ごとお話する私たち、背筋がすっとした彼女と作品は今までで一番いい表情をしているんじゃないかしらと1年ぶりに拝見してそう思えた。見る度に土台は変わらないままに風合いが変わる作品を見ることが出来て嬉しい。彼女が私のことを「お会いするたびに元気になってません?」といったことが嬉しかった。思えば最初の時がなにかといちばんヒドい時期だった。こんなふうにお互いの一年を顧みる関係性というのはなかなかないものだなあ。
ほわんとしたきもちで外へ出て、居心地のよい古本屋とパッケージはかわいい洋菓子屋と駅の向こうのパン屋へ寄る、レコ屋は休みだったし珈琲屋は今はもうないけれどこの駅はいいものが詰まってて好きな街。
帰宅して、残ってる白菜をほんのちょっとのめんつゆだけでとろとろの蒸し煮にして(最後にニラ入れてオリーブ油さっと回して)、作り置きのキノコの酒蒸し付けて、晩ご飯。静かな夜。