川越をゆく

以前書いた朝ドラ「つばさ」、挫折せず今も毎日楽しみに見ております。ツッコミどころは数あれど、物語も中盤を迎え大きく転換しそうな流れにハラハラ&イライラ。(疑問が山のように重なるのが腹ただしいけど、多部ちゃんに免じて許す。)
で、かねてから行きたかった川越を探訪してきました。「つばさ」効果は勿論だけど、「蔵造りの街並」として街おこしに成功した姿を見たかったのです。
池袋から東武線に乗ってあっという間に川越駅に到着*1。観光エリアは駅からは離れているので巡回バスが出ていますが、勿論歩くのです。駅前商店街をずっと進めばいいみたい。

駅前はこんな感じ。カクカクとカッコイイオブジェと同じようにカクカクしたマンションがカッコイイ。
ところが駅を出て商店街に出るはずが、迷ってしまう。地元の人ならなんてことないんだけど(駅出てすぐ左へ曲がるだけだったよ。)、一本道を間違えただけでわけわからなくなっちゃう。そんなこんなで無事商店街を歩き始めます。
通りは舗装されて人でいっぱい、飲食や衣服のチェーン店が予想以上に目立ちますが昔からの商店もちらほらと。路地を曲がると

猫がいましたよ。ごろごろ。

鏡山酒造跡地

酒蔵の跡地が観光案内所として生まれ変わっていました。「つばさ」展をしていて、セットや出演者のサインなどが並んでいます。

多部ちゃん演じるつばさの実家である老舗和菓子屋「甘玉堂」と、つばさが働くコミュニティー放送局「ラジオぽてと」*2のセットだっ!ぎゃー、店番するする!任せて!そんで、ローリー*3とロック番組持つよ!…めっきりはまっているワタス。

再び街歩き


ラーメンがうい〜んと上下に動いて面白かった看板。

焼きだんご屋さん。

は、発狂くん…!



こちらは「大正浪漫夢通り」。
元々アーケード商店街だったところが、平成7年にアーケードを撤去して「大正浪漫の街づくり」を始めたそうです。

茶店。ウエイトレスさんが大正浪漫な「アレ」でした。

洋品店、奥の並んでいる店は鰻屋さん。ちょうど土用の丑ですしね。

蔵造り通り〜時の鐘〜菓子屋横町


メインの観光スポットとなる蔵造り通りです。


趣のある店が続いています。

白のレンガづくりは銀行。


ナゾの、「ないものはない」きんかめ。


よく残っているなあと思わせる建物がずらずらずらり、味わい深い通りになっているのですがここ、車の往来が激しいのです。県道で2車線、ガードレールもありません。人も多く行き交うし、ゆっくり見て歩くことはかなりキツいのです。これは予想してなかった!平日の団体客が重なるときなんて想像しただけでゾッとします。古くからの街道だし対策を施すことも困難なまま、今に至っていると思いますがどうにかならないかなあ。のんびり散策とならなかったのが残念。(歩行者天国にする時もあるみたいです)


ちょいと路地を曲がると

川越のシンボル”時の鐘”。

酒屋さんでは地ビール「COEDO」が生で呑めます。くぴーっと、オイシかった!パッケージはシメイビールに似てますケド…。


川越は由緒正しい割烹が多い街でもありました。

で、こちらも粋な割烹なんだけど…

何故か入り口にドナルド・フェイゲンが…。ナゾすぎる。



菓子屋横町は明治初期からある古い通り。昔なつかしい駄菓子を売る店が並び、整備されてまるでセットのようにノスタルジックな雰囲気です。 個人的には実のところ、駄菓子に思い出は無いのです。近所にそういう店がなかったこともあるし、そもそも実家が和菓子屋なので「駄菓子を買いたい〜」があまりなかった子供でした。かわいげ無いな…。

喧噪の向こうに

観光エリアを抜けて川沿いを歩くことにしました。

のんびりーとした風景が広がっていて、ようやくほっとしました。街歩きはこんな地元のひとが住んでいるエリアを歩くことが楽しいのです。


ポプラの木が5本。目印のようです。
ここから向こうに進むと川沿いには桜が並んでいるようで、開花時期はさぞかし美しいだろうなあ。と思いつつも暑くてへばってきました。


再び蔵づくり通りに戻りました。お土産にお菓子(川越といったら芋菓子です!)を買うつもりだったけど、暑さと人と車にバテて思考回路が働かず、すごすごと通り過ぎたのでした。ばかー。
でもまあ、甘玉は買いました。

"甘玉堂"の看板商品としてよく登場する、芋餡を小豆餡でくるんで羊羹がけしたもの。いわゆる「あんこ玉」。この「甘玉」、NHKが商標登録してるそうで、通りにいくつもある和菓子店では「別名」で販売されていました。ううむ。
いわゆる便乗商品も勿論多々あり、「つばさ」のポスターも方々で見かけましたが、元々「蔵づくりの街」として観光地化されているので下世話に盛り上がってる感じはしませんでした。
というよりも、川越が舞台な割に街並みがあんまり出てこないんですよ、ドラマ内で。架空の街っぽいんだよねえ。商店街の方々は複雑な心境ではないでしょうか。

こちらは昔からの「芋菓子」。


これほどの伝統的建造物がいくつも立ち並ぶ街を保存していこうと、人々の理解がまとまり形になるまでには大変困難だったでしょうし、今もなお問題点も多いだろうけど、また行きたいなと思わせる街並みでありました。川をもっと辿ったりまだまだ散策したいとこいろいろ。うん、「つばさ」以後も楽しみデス。

*1:JRもあり。西武新宿線だとちょっと離れた本川越駅です。東武線には川越市駅もあってちょっと混乱した私。

*2:「川越シネマ」跡を使用している設定です。ちなみに実際には「スカラ座」という映画館があり、平成19年に一度閉館したものの有志の方々により運営が再開されたようです。素晴らしい!

*3:「ギターをいつも抱えているロック好きな」ラジオ局員として出演しております。彼が出ていることも見るポイントなのだ。台詞をギター鳴らしながら言ったりするし小ネタも多し。