目黒で「日本の伝統パッケージ」と「20世紀のタイポグラフィ」展

包む―日本の伝統パッケージ展

朝イチで目黒に向かい、権之助坂をてくてく下って辿り着くは目黒美術館。
写真集「日本の伝統パッケージ」で知られる岡秀行氏の”日本固有の包み”コレクションを展示。
自然素材を巧みに利用したパッケージはシンプルで機能的合理的、そして素朴美と造形美が感じられる。日本の風土が培った土着的な美意識の、ドロっとした部分と洗練された部分とがあいまって醸しだす、キリリとした佇まいにしゃんっと背筋が伸びる。掘り起こしては無闇に「カワイイ・乙女・ほっこり」などと冠付けてはバチが当たるよなー。
かの写真集は発売当初から我が家では「宝物」的存在で、実は以前、実家の和菓子のパッケージを取り上げていただいたことがある。今回の展示関連では紹介されていないし、そのパッケージも今は使われていない。というのも製作する職人さんが引退され、引き継いでくださる方もいなかったからだ。
「芸術家」として名高い人がつくり、後世に残るものだけが「美しい」のではない。名もなき人が日々の営みの中で産み出してきた「美しいもの」だってあるのだ。声高に語られることもなく、あるとき途絶えてしまうものが。
台に上がってずらりと鎮座した「包み」たちはとっても神々しかった。
今回のカタログは一般書籍として販売されるようです。

包む─日本の伝統パッケージ

包む─日本の伝統パッケージ

先に上げた岡秀行氏の著作を再録したもの。写真の画質に時代が表れてる。。。

さてはて会場を出て駅へ向かう道すがら、ウエストに寄ってハーブティー。他に誰もいなく、いつも以上にぼーっと出来た。

さて駅を通り越し更に10分ほど歩きまして着いたのは、東京都庭園美術館

20世紀のポスター[タイポグラフィ] ―デザインのちから・文字のちから―

朝香宮邸にタイポグラフィなポスターが並ぶ様は、従来のデザイン展とも違った奇妙な雰囲気だった。「デザインのちから・文字のちから」を発揮しづらいというか合わないというか…特に小さな部屋に陳列されているものは押し込められたようで、勿体無かったな。物足りなさもあり。
とはいうものの、私はやっぱり構成主義な、直線パキパキっとした、余白多いシンプルなポスターに興奮する!カッコイイ!部屋に貼りたい!

ここへ来たらのんびり庭園散策や白金方面散策をしたいけれど、時間なく、目黒駅へ戻った。目黒来るたびに、交通も日々の生活も充実してる便利な街だなあって思う。