瀬田なつき×黒沢清師弟対談

金曜日、新宿へ出て西口の京王チケットセンターへ行くと「3月末で閉店」とのこと、あらら…。朝早くからここに並んでチケ取ったなあ。。。映画はweb予約したりサービスデーに行くし、美術館のチケは金券ショップで買うし、ライブのチケはコンビニで引き取りとなれば、無くなるよ、ねえ。。
東口へ移動して、ユニオンへ。1階に入るとプハーッと変なモノが出て、アレもコレもとワヤワヤするねえ。6階もザクザクするの楽しいねえ。king of luxembourg「ROYAL BASTARD 」のアナログが800円くらいだったので購入。CDでしか持ってなかったの。ジャケが好き。
そしてスルッと抜け穴通り抜けて、プチメクへ。うまーい。エビのカレー風味に悶絶…。新宿で映画見るときにココのパン食べることできるのは嬉しい。イセタンはパン不毛地帯だしねえ。
こういうパン屋が新宿にある不思議さよ。そういえば窓の向こうにニールズヤードが見えるし裏にはラッド・ミュージシャン、一昔前なら「渋谷〜青山〜代官山」なオシャレな店が新宿に増えて久しい。買い物するなら新宿なのかもな。ちょっと遠くを見やる気分。



2度目の「みーまー」、瀬田なつき×黒沢清師弟対談開催ということで向かいました。前回は広〜い場内で落ち着かなかったけど、今回は小さいほうでよかった。50人位かな。

瀬田監督はやはり少々緊張気味、黒沢清監督は初めてお姿を生で見ました。カッコイイなあ!
15分程度でしたが、ざっくりとトーク内容を書き留めてみます。

黒沢監督(以下”黒”):この映画は何にも似ていないところが素晴らしい。
瀬田監督(以下”瀬”):いろんなものに影響されているけれど、アウトプットしたときに◯◯に似てると思うと外してしまう。何にも似ていないものをと思ってつくってはいないです。
黒:東京なのか未来都市か架空の都市なのか。よく見つけたなあって素晴らしい場所だと思った。
瀬:いかにも東京っぽいのは外して、過去は田舎でニュータウン造成中のところを探しました。ロケハンは監督の影響で、講義を見ていたときに「LOFT」や「叫」が公開されたときで、いろいろ教えていただきました。
(進行役のプロデューサーさんより「どういう講義なのか?」)
瀬:映画のすごいところを抜粋して見せてくれて語ってくれる。こういう見方があるのだと教えてくれるような感じです。

黒:それにしてもやりたい放題のやらせようで、スタッフに理解があって。気持ちいいぐらい監督がほんとうにやりたいことをやっているっていうのは、最近の日本映画には珍しいんじゃないか。
(「瀬田監督の真骨頂だと思ったところは?」)
黒:(上映前なのでシーンごと詳しく話せないが)えーっということを起こしてくれる。それと音楽センスが素晴らしい。複雑な快楽に繋がっている。そして人をバカにしているんじゃないかって曲が唐突に出てくる。
瀬:黒沢監督の映画では唐突に何かが変わることがありますよね。それを音楽を使ってできないかと考えたところがあって。ミュージカルが好きというところもある。
(「今後の展望は?」)
黒:やりたい放題が何作まで出来るか。4本目くらいから通じなくなって、スランプになると思うけれど、これを乗り越えたら怖い。
瀬:心理ドラマが進行しているようで人間がぶつかりあうような、活劇を撮りたい。(黒沢監督に茶化されて)…撮らせて欲しいです!

黒沢監督が瀬田監督を「どこで会ってもおんなじ」とおっしゃっていたのも印象的でした。今日のトークも緊張しつつも「瀬田ワールド」で引っ張ってくれて、楽しかったです。微妙なパワーバランスがありながらも瀬田監督がそれをうっちゃってしまうところに、幾度も笑ってしまいました。
ロケハンや「唐突な転調」などでの黒沢監督からの影響の話など、興味深かったな。鑑賞後を前提として、シーンごとの解説対談も是非見たかったです。


2度目の「みーまー」は余裕を持って鑑賞出来ました。前回がガチガチすぎたなあってつくづく思う。改めて「スットンキョー」な映画だなあって笑ってしまった。登場人物の関係性・バランスは譜面に起こせそうな、そんな音楽が流れてた。とりあえず出来るところまで、「ベルリン世田谷アラスカ!」「でっかい気球で空中キャンプ」な「やりたい放題」で「活劇」をしていただきたいですッ!