一週間

月曜日からずっと仕事が「超高速回転ノンストップ」で、息付く暇もない状態。でも今日は延期されたままの健康診断や諸々をしなければならず、お休みした。
駅に向かう通りの木蓮の花びらはどんどん開いていた。遠くからでもあのあたりの「白さ」がわかるくらい。
今週はバスを乗り継ぎ乗り継ぎで会社に通っていたので、電車に乗ったのは久しぶりだった。車内のOLさん達は変わらずお化粧をバッチリしてヒールの靴を履いていたので、そんなもんなんだなあ。

山手線で、先週あの瞬間にいた地点の横を通り過ぎた。胸がきゅっとなった。浜松町下車。フツウのオフィス街はそのまま機能している。
検診センターは今日でも案外受検者多いものね。体重は1キロだけ減っていたけど血圧が上がっていた。初めて上が100を超えた!わいわい!視力は相変わらず1.5だった。
殊の外早く終わり、土地勘もあることだし、虎ノ門まで歩くことにした。

昼近くなって飲食店の入口にはランチメニューやお弁当が並んでいる。しかし「食材の調達が悪いので18日までお休みします」という張り紙も多い。チェーン店では「一部のメニューがご用意できません」とあるけれど、メニューが今まで多すぎだったのではないだろうか。だって頼んで食べられる物まだまだいっぱいあるんだよ。

例の「マッカーサー道路」に来た。
以前「消える街生まれ変わる街〜虎ノ門」(リンク)で書いたけれど、あれから5ヶ月。更に工事は進行し、あのときわずかに、ふんばるように心細そうに残っていた建物もみんな無かった。新橋〜虎ノ門間をパツっと太い帯を引いたように、「キレイ」に分断されていた。今日も工事車が作業していた。
今回の地震で、古い家屋が並ぶエリアも再開発の声が高まるだろう(既に多々ある)。しかしまずは被災地の復興をいかに進めるか。

移動してランチ。こぎれいに盛られた皿を見てなんともいえないキブンになる。こんな「食事然」としたのも久しぶりで、ありがたいことだなあ。東京にはこんなふうに食材がいっぱいあるのだ。しかしスーパーやコンビニの「生鮮食品以外は」空っぽだ。そして食べる物がまるでない人達が同じ国の中にいる。

それから本屋とCD屋に行った。この一週間いろいろなことへの無力を感じたし、一方で仕事で終始ギチギチだったので、今こうして、家でも会社でも無い場所に行き、たくさんの本と音楽に囲まれることが不思議でちょっとふあふあした。

クワイエット・ダウン

クワイエット・ダウン

購入したもののなかから。「インドネシアの」男性SSWってことが信じられない涼やかさ。山本勇樹さん(渋谷HMV「山ブラ」コーナーの!)による国内盤解説によると、彼に好きな音楽を尋ねたところ「just acoustic,sad music」とのこと、思わず頷いちゃう。日々の中にささやかに流れる声とアコースティックギター

親近感あるね…。

サマソニでPop groupです…か…。

そして馴染みの自家焙煎珈琲屋さんへ。美味しかった。。。薫り。酸味と苦味と甘み。この一週間のあれこれを話しながら、毒づいたり笑い合った。こういうのってやっぱり大切だなあ。
お店の人というのは、家族や友達や会社のひととも違う独特の立場で存在していて、その関係性は自分の日々に何気なくでも確かに、杭を打ってくれたり、ササクレを解いてくれるし、あの店に行こうって思えることは希望になる。

東京に住む人達は「今日は久しぶりに…」って好きなことをしたんじゃないかと思う。
私もこの一週間を乗り切ったからか、緩んでしまった。でも。これからはもう、この状況下で暮らしていくのだから、肝を据えてバランスを取りながらやっていかないと消耗してしまうだろう。
今までがお膳立てされて快適すぎたのだ。しばらく経てばこの混乱状況も落ち着いてくるだろう。なにしろ「前代未聞の出来事」だ。政府もアワアワしてる。
小さな日本の一辺へ過度に負担を掛け過ぎてしまったのだから、他方にいるひとりひとりが意識して引っ張ってあげないとみんな沈んでしまう。そんななか、テレビ新聞だけが情報源ではない今だからこそ、一市民の「みんなひとりひとりで」出来ることがあると思えるのは、大きい。そして、縁の無い地域だとしても、ブログで生活の一場面を見知っている人がいるだけで他人ごとではなくなんとかしなきゃって思ったりする。

dipの「近況報告」(リンク)が公式ブログに上がっていた。
ヤマジの言葉にぐっときてしまったよ…。dipの曲だってもちろん元気づけられるチカラがある!!だって私、この間の日曜日久しぶりに聴いてがんばろーって思ったもの(この間だけじゃなく今までもずっとそうだけど)。LUST FOR LIFE!!!