夏の行方空の彼方

夏の相米2本立てに行こうかと思ったけどやめてしまった。帰りながら久しぶりに「夏の夕暮れ」を見たなあ、今日は早く帰れたからかー。社内にいて見逃した色の多いことよ。北の空の赤みを帯びた色に浮かぶ雲はモクモクとしてて、怪獣みたいだ。そんな連想をするのはこの間巨神兵を見たせいか。なんだか不思議な気分が抜けない。しばらくして、すっかり暗くなった空が今度はピカッと光ってる。稲光。遠くの、雲に覆われた向こうにカッと光のカタマリが瞬いては沈黙し、の不定期な繰り返しを、とうもろこしを茹でながらぼーっと眺めていた。こんな光景、映画で見なかったかしら。夕飯には五島うどん。茹でるとモチっとした食感になって、美味しい。買ってきてくれた新作紫芋食べたり、攻殻機動隊の映画やってたから見たり、今夜はのんびりできた。
昼間はまだ熱のカタマリの中を歩いているようではあるけれど、空の色は薄くなり、雲の形が変わってきた。足元には蝉の亡骸。そういえば交差点で蝉がひっくり返ってジリジリしてるのを、オジサマがじーっと眺める姿にウッと胸がつかえてしまった。こうやってなんでもない日が過ぎていく。