ゆでめんを辿って〜西新宿のはじっこで

はっぴいえんど

はっぴいえんど

はっぴいえんどのファ―ストアルバムが「ゆでめん」と呼ばれる理由はジャケに写る看板が所以ですが、この看板が掲げられた「”風間商店”なる製麺所の場所について」をネット上で目にして、驚いてしまった。実際に存在していたと考えたこともなかったし、しかもその場所は以前の勤務地近くだったからだ。昼休みの散歩に何度も通り写真も撮っていた通りなのである。神田川にほど近い、古いスナックや八百屋が並ぶ小さく寂しい商店街で、かつては生活の街だったのだろうなと想像しながら歩いたあの通り。久しぶりに向かった。
新宿副都心を背に路地を入り、うねうねと続く道をゆく。

すっと時間と空気が変わるような佇まい。

クリーニング屋に隣接する道は明らかに川だった痕跡が。

ほら、橋の跡。「昭和7年竣工」ですって。

八百屋があって

ここが風間商店跡。裏に川が通って”いた”。製麺所もクリーニングも排水を流していたのだろうなあ。

都庁と、数年前に出来た超高層マンションが見える。時間が重層的に流れている。

この特典ディスク「はっぴいえんど巡礼」見たいなあ。→ http://www.hmv.co.jp/en/news/article/1011090125/
その先へと歩く。

この界隈のちょっと不思議な空気感は新宿と渋谷と中野が交差している場所柄のせいだろか。
ぐるりと回って再び都庁方面へ戻ろうとしたところ

高層ビルを正面に、両側が白い工事中の塀で覆われていた。

な!こ、この迷路!!!
やっと中が見えるところがあって覗いてみたら

ガリガリガリと辺り一帯解体中だった。

一軒だけ残ってる肉屋さんがあったけど、もう営業していなかった。
前に歩いたときはシャッターが閉まった店も多かったけれど、団子屋さんやお茶屋さんなどまだまだ営業している商店街だったけどもな。素敵な佇まいの写真館もあった。

確か随分前から再開発の計画があった地域で、漸く実施に至ったのだな。さっき通った暗渠は60年代に東京オリンピックに向けて施されたものだけど、さて次は2020年に向けてどれだけ変貌するんだろ。