岐阜市内ぶらり散策〜街ごとに特色アリ

GWに向かった岐阜の旅日記を綴っています。
1.「柳ヶ瀬〜再生する繁華街」からどうぞ。


さて、岐阜市街地を散策することにしましょう。

美殿町〜静かに迎える商店街


美殿町は、柳ヶ瀬の東側にある商店街です。しかしアーケードがないので5月の明るい青空と緑がキラキラしています。(でもこの日は結構涼しかったんだけどね・・・)入り口にレトロなタッチが可愛らしいイラストの看板があり、イラストマップも各店舗に置いてありました。何故このテイストのイラストなんだろうと思いましたが、若い子によるアンティーク着物マーケットを開催しているようでナルホドなあ。。。

和菓子の老舗が2つ、あとは家具屋に布団屋、薬局などが並んでいて、漬物屋のシブい建物(この日はお休みデシタ)が目を引きました。

この通りには昭和25年まで路面電車が走っていて、柳ヶ瀬の終着駅として賑わっていたそう。線路を撤廃し今はレンガ舗装の落ち着いた雰囲気がありますが、ふらりと入るような店も少なく、若干寂しげともいえました。
しかしそんななかから新たな試みが。中程にある古いオフィスビルをリノべーションし、「フロアを小分けにして格安で貸し出す」プロジェクトが始まるそうです。これは「やながせ倉庫」がキッカケになったようですし、昨今よく聞くようになった手法ではありますが、商店街の店舗が若い人に再活用されないのは、時代に合わない高額なままの賃貸料が大きなネックであることが改めてよくわかります。これには柳ヶ瀬商店街のかつての繁栄が大きく関わっていることは後で教えてもらうことになるのですが、この話は改めて。
仕入れたものを売るのではなく、「職人がつくったものを売る」街であることを見直す意義もあるようで、これからが楽しみです。

伊奈波界隈へ向かう道


通りの角を曲がるとこんな看板。中に入ると陳列された書籍は欲しくなるものがいっぱいで、重くならないものになんとか留めたのでした。

神社をお参りして裏通りへ。閑静な住宅街でお寺もいくつかある古くからの街並みのようです。戦争で燃えなかった地域であることから戦前のものが比較的残っており、料亭や画廊があるなど格式の高さがあります。戦後、柳ヶ瀬が繁華街として発展していったときに、辺りの商店がそちらへ移転するケースが多かったそうで、その結果として落ち着いた店や家屋が残ったというのはなんとも面白いものだなあと思います。寺町であることも大きいのでしょうか、意識の高い住人が多いようで、建物の高さや看板等の色彩が規定されているそうです。そこには戦後のめまぐるしさを受けて静かな暮らしを守りたいという気持ちを感じます。

路地裏に古い木造家屋を店舗にしたお店がありました。30歳くらいの若い男性が営んでいて、ミニマムな器や衣服を扱っています。窓枠などの造りが素晴らしくて、独特の雰囲気をかもしだしていました。

 
御鮨街道とな!「江戸時代に尾張藩長良川の鵜飼で捕れた鮎を鮨にして将軍家に献上する際に運ぶ道として使われていた」そうです。


その先には金華山があります。標高329mでランドマーク的存在。ロープウェイで頂上へ行ってみます。


風が強くてあまりいることができませんでしたが、、、団地と給水塔が見えたよ(ここでもか!)
再び地上に戻ると、長良川

それにしても、川がとても美しい…。澄んだ空の青が蒼蒼とした山の緑とともに水面に写り、エメラルドグリーンの輝きを放つのです。しばらくぼーっと川辺で休憩。川がある街はほんとうに素敵。

今年の鵜飼は5月11日からとのこと、もうすぐということで準備中?な光景も見られましたが驚いたのがこの看板。

川近くのとある家に掲げられていたのです。

川原町〜伝統を今に息づかせる街


川沿いに昔ながらの格子戸が残る古い町並みがありました。ここ川原町は、長良川を利用した川港として発展してきました。特に木材や和紙などが運びこまれており、木材や紙の問屋などが多くあったものの、交通網の発達により港として使用されることが無くなりとしての機能を失い、倉庫のように閉ざされた家々を活用して、飲食店や和雑貨屋などが開かれていました。

建物の高さを規定したり、通りに面する壁に木製の格子を設置することで統一性がもたれ、なおかつ車やアルミサッシ、室外機などを隠す利点もあるようです。またなんといっても電柱が地中化されたことですっきりとしているのです。
近くに長良川があることから観光スポットとして人が集まるために、店は個人経営よりは会社経営なニオイが強く、今はまだそれほどではないけれど、セットみたいに安っぽい雰囲気にならなければいいなあと思います。

偶然歩いた街、加納町は中山道の宿場町

こんなふうに駅の北側から長良川まで歩き、その2日後。犬山へ行くために名鉄名古屋本線に乗ったとき、車窓から給水塔が見え、

ちょうど名鉄岐阜駅の次くらいだったので、よし、後で行ってみよう!、犬山帰りに途中下車。給水塔を激写!

旅に来て何をやっておるのだ…。

で、あとは岐阜駅に向かって歩くことにしました。田んぼやら工場やらを抜けると住宅街、なのだけど

古く立派な佇まいの木造家屋があったり、橋には参勤交代な絵柄があったり、、

え!ここ中山道なの?! と驚いていたら通りかかったご婦人に話しかけられ、東京から来たというと驚いてこの界隈のことを教えてくださいました。街の基本的な通りはほぼ江戸時代のころのままだそう。加納城跡があり、宿場町として栄えたようです。
加納町のことはまったく知らなかったのですが、給水塔がキッカケになるなんて不思議なものです。


駅に向かう川沿いは緑道になっていて、とても心地よい散歩道。夕方に近い時間帯のこともあり、光の加減がよくてよい気持ちで歩くことが出来ました。うん、岐阜は良い街だなあ…。