1日目:伏見は酒の街団地の街

年が明けて2日から4日まで京都へ行きました。

1日目:伏見は酒の街団地の
2日目:鞍馬山から貴船神社へ初春散策
3日目:南禅寺水路閣から〜琵琶湖疎水を辿って
思いがけず水を巡る旅になりました。


初富士はクッキリと。
京都駅で新幹線ホームからJR奈良線に乗り換え。昔の山手線な黄緑色の車内はぎっしりだったけれど、稲荷駅で殆どの人が下車、初詣に向かう人々につられることなくその2つ先の桃山駅でホームに降り立った。

改札を出て路地を曲がると

お!

こんにちは。東京からやってきましたよ。

そこへおばあちゃんが餌を持ってきたので群がるの図。

赤い首輪をした黒猫がやってきたところ「お前、家猫だろッ!いらねえだろ!」

ぽつーーーーーん。。。

●京都 de 団地と給水塔

とまあ、こんなコントでお出迎え。

壁面の棟番号がかっこよし!
この団地はリノベーションされているのです。

管理事務所もこんなオシャレに。

もともとの表記が自販機の裏に。

こちらの棟はガラッと印象を変えている。

2つの棟の間を繋げてエレベーターを設置。なるほど・・・

ここは給水塔もあるので楽しみにしてたんだけど

もう無かった……。給水設備が各棟ごとのポンプに変わってたよ……。

と思ったら、大きな車道の向こうに広がる別の団地に

おお!

おおお!

スターハウスと並んでる!

ずももももも・・・

亀もいっしょに!
いやー、なんてフォトジェニックなんでしょうか。
ここはスターハウスがいくつもあるし、見本市状態です。

一部の棟は建替えられていて


蔵みたい…(で後でナルホド!と思うのである)

入り口に石碑がありました。

『ここにはかつて豊臣秀吉が築いた伏見城があったが江戸時代に壊され、伏見奉行所を建設。明治元年鳥羽伏見の戦いのときに会津藩兵や新選組が立て籠もり、焼失。明治時代以降は陸軍の土地になったが第二次世界大戦後に米軍に接収後、日本に返還されて市営住宅が建設された。』との歴史タップリな話に、さすが京都だよ……

この笠石は陸軍時代の門に使用されていた石だそう。

●伏見の街歩き

周辺を歩くことにしました。


旧街道な古き佇まいが残っています。この通りを抜けると駅があり、アーケード商店街に。

営業中の店舗も多く、賑わっていました。

スーパーの店先に「雑煮大根」?!小さくて、輪切りにして椀にいれるのにちょうどよい感じ。

「京都のお正月」な食材だなあ。お正月の店先は殊更地域性が出るから面白いな。

京都の街角には祠がたくさん。


ゆったりとした川がありました。

川沿いを歩いてみます。いい雰囲気!

ふたつの流れの合流地点。
しばらく進んで道に戻る。

ちょっとかわった長屋風3軒。

わあ!寺田屋



このあたり、素敵な家が多いのです。
また川沿いを歩いてみます、と、

酒蔵だそう。木の壁面と煙突がカッコイイ。月桂冠が記念館として残している蔵でした。

……このカタチ、さっき見た団地だ!そっかー。

●伏見は酒の街

伏見は酒蔵が立ちならぶ酒の街。なんとびっくり、月桂冠も黄桜も宝酒造も、、、今やCMでおなじみの酒造メーカーは伏見が元だったのです。知らなんだ。。。現在24もの蔵元が並んでいるそう。それだけ水がきれいな土地なのです。かつては“伏水”とも書かれていたそう。

さっき川から見えた酒蔵の表玄関。ここ一体は月桂冠の広大な敷地で、威風堂々な佇まい。

その向こうにこんな記念館がありまして

「かっぱっぱーるんぱっぱー」ってCMソングが頭に浮かびます。黄桜の創業は昭和26年と後発のため、宣伝に力をいれたそう。ここでは「河童資料館」と題して、カッパのアレコレを学べるスペースがあり、怪しげイッパイでとても面白かった!


こんな佇まいを見ると最初は街の小さな酒蔵で始まったんだよなあと……。

自販機にこんなのが!

この界隈は「日本酒のテーマパーク」な趣きがありました。


先ほどの川沿いに中国風の雰囲気ある山門が。長建寺という弁財天を奉っているお寺でした。弁財天は音楽の神様なので「今年も素晴らしい音楽にたくさん出逢えますように」とお参りしましたよ。

・・・何故ジュディ・オング? なんでも「この山門を版画にして奉納」しているそうで、元々はここが音楽の神様であることがキッカケなのかな?


商店街のほうへ戻り、駅を超えてゆるやかな坂道を上る。

和風木造建築に十字架が。こんな教会もあるのね!
更に進むと鳥居があり、境内へ。ぐるりと回って出るときに

あ!さっきの給水塔だ!


猫もいましたよ。

六波羅界隈を歩く

さてここで京阪電車に乗って清水五条駅で下車。六波羅蜜寺へ。

宝物館の「空也上人立像」はほんとうに素晴らしい。口から小さな仏様が6体出ている様の凄まじさとユーモアが入り交じったようなところもすごいけど、体つきの造形の美しさにホレボレ……。そして「平清盛坐像」の気品と穏やかさ、そして達観の境地に至った様が漂っていて、ぞくぞくするよな存在感。そして「運慶・湛慶坐像」、正面を向いて座っているのだけれどこちらをクッと見抜くような眼差しで、さすが仏師として名高い方だからなのか。一瞬にして捉えてしまう感じ。
六波羅蜜」とはこの世に生かされたまま仏様の境涯に到るための六つの修行をいうそうで、「布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧」ーーー こ、これを今年の計に……出来る…か……(弱気)


三が日にふるまわれる大福茶をいただく。梅ぼしと昆布が入っています。境内奥の休憩所は夕暮れの光りが差し込んで、やわらかく澄んでいました。


あの世とこの世の境目。


スゴい町名だ!

●東山界隈を歩く



住宅と店舗が入り交じる生活感ある路地を行ったり来たり。
行き止まり?と思った角を曲がると


白くもしゃもしゃして不思議顔の猫がいたり。


由緒ある古い寺や神社などの建造物のあいまに何処の街にもあるよなスーパーの看板とかがあったりして、どちらも人間がつくったもので、そんな混在した街並みを歩くのは楽しい。日々が積み重なった愛らしさが感じられるのです。

と思うと今度は趣きのある路地へ。


八坂神社の鮮やかな輝き。

わくわくするナア。


すっかり暗くなりました。先斗町の夜。思えば今日は朝、駅のスタバでヨーグルト食べて、昼は伏見を歩いているときに入った和菓子屋さんで花びら餅と酒饅頭くらいしか食べていませんでした……。正月2日といえどもさすがに営業している店は多く、人もたくさん。

ご飯を食べた後に青の夢を見て。


タップリ満喫した京都一日目が終わりました。