津軽旅日記:その5〜 走れ津軽鉄道

五能線に乗ったらこちらも乗らなきゃね!の津軽鉄道

走れメロス」号!

車内には風鈴が。この津軽鉄道では、夏には「風鈴列車」で涼やかに、秋には「鈴虫列車」、そして冬の「ストーブ列車」はニュースでも取り上げられるほどの話題になっています。こんな工夫だけではなく、地元の方や観光客、乗る人みんなが気持ちよく過ごせるような心配りが駅員さんの仕草や表情に感じられたのだなあ。

岩木山はやっぱりうまく見れなくて・・・残念。けれど緑の田園風景を走るのどかな雰囲気が良い!

津軽鉄道、好きだなあ。

紫陽花キレイ。奥の古い車体には、絵が描いてあった。


金木駅で下車。ハイ、太宰の生まれた街でございます。吉幾三の生まれた街でもあるそうです。
斜陽館は「太宰の生家として」人気の観光スポットなわけですが、太宰云々よりもむしろ「日本の近代建築として」非常に素晴らしく、後世に残すべき建物でした。「風情も何もないただ大きい」家なんて戯言ですよ・・・ええ。外観は和風ですが、階段の踊り場だの洋間だの、その豪華絢爛の輝きったら!は、ハンパねえ!!!って口あんぐり・・・。銀行業務もやってたってくらい(建物内にカウンターがある)だし、大地主って冠では足りないほどの存在なのですねえ。

斜陽館を出て向かいの物産館にいたらいきなしのゲリラ豪雨の襲撃!
雨が収まったところで歩き出す。街の至る所に「太宰が・・・」の文字。
金木駅から再び津軽鉄道に乗って、終点の津軽五所川原駅で下車。

ホームの向こう側に古い車両が!





雨がまたチョット降って来た。

駅を出て、早めの晩ご飯を食べると雨も上がり、周辺を歩く。


古い建物もあるけれど、区画整理を行なっているようで空き地が目立つ。

観光会館を新設したりしてるけど、なかなかキビシイ現状がちらりと伺えた。うーむ、と考えながら角を曲がると

五所川原の街がオレンジ色に輝いていた!

先ほどの雨で濡れた路面が光を反射して、なんて美しいのだろう・・・

駅舎に戻り

車体のオレンジ色は、ああ、夕陽に染まった街の色そのものだ。
列車は走り出す。

風鈴の音が耳にりりりと響くなか、目に染まるのは津軽平野に広がる夕焼け。