ある庭師−多分のひととき

灼熱の太陽の下の原美術館のきりりとたおやかな白い館には、のろのろだらだらとした体がしゃんとする。
「紺泉 ある庭師−多分のひととき」が気になって向かったのだった。
靴やブロッコリなどをただそのまま描く。デロリとしたモノを消し去って、品良く平面化されてそこにあった。
細くぴんとした丹精で狂いのない描線。それとそれの、間。
紺泉が理想の人物として思い描く「庭師」の姿を描かずとも「どんな人物か」想起させられるのが面白かった。
原美術館といえばカフェでの「作品展にあわせたオリジナルデザート」が欠かせないんだけど、
今回はこのデザートも作品の一部で、「紺泉が手掛けたお皿にあわせて」とのこと。
で「レアチーズケーキのミルフィーユ仕立て」にしました。
お皿、ん・・?と思わせる絵柄ではあるのがまたポイントでありましょうが。
パイ生地にレアチーズ生地重ねるってケーキ、そういえば今まで見たことない!(単純に良しと思えないからか、と食べてから思ったけど。。。)このケーキの白い佇まいは「庭師」的であるかもしれない。

原美術館コレクション展−日本/亜細亜的現代」も開催中、藤本由紀夫の「オルゴール」の作品が素敵。