銀座二十四帖・猫と庄造と二人のをんな・夜は嘘つき

神保町シアターで見た3本を続けて感想記します。

銀座二十四帖 [DVD]

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【銀座二十四帖】「女優とモード」特集にて。戦後の銀座を描いた風俗映画としてスッゴく楽しかったなあ。和光の時計の存在感、建設中の有楽町駅前そごう(しかも今じゃビックカメラだし…)、看板が並び路面電車が走る大通りに抜け道路地裏、更に鵠沼海岸まで!ルリ子のお花屋さんもかわいいなあ。戦後の闇を抱えながらも劇的に変貌しようとする昭和30年の時代背景が伺えるのが、とても嬉しい。こうやって「その時代」を伝えていくのも映画の面白さだと思う。スクリーンで見れて良かったなあ。森繁の軽妙なトークで始まりながら、ストーリーが案外サスペンス?タッチで驚いた!


あとの2つは「華麗なるダメ男たち〜色男、金と力はなかりけり〜」。この特集タイトル、素晴らしすぎる!
ロビーには「ダメ男系譜」があり、この映画館の愛ある姿勢が素敵だなあ。
【猫と庄造と二人のをんな】 森繁の不甲斐なさが最後マトモに見えてくる。山田五十鈴香川京子のバトルにゾワー!浪花千栄子の狡猾さがタマラン!猫がぴょ〜んって何度も放り投げられるのにエッエー!ちょっと長くて、ダレてしまったケド。芦屋の浜辺の庶民的な風景も楽しかった。
【夜は嘘つき】おーもしろかったあ!”ダメ親父”鴈治郎サイコー!あの人の許されてしまうキャラ具合がホント素晴らしい…。山本富士子の敏腕っぷりスゴー!人に対してじめっとしてなくて好き。客をあしらい加減がプロやね…と思いきや、最後の展開に驚いたー。この店は今も銀座にありそうな気がするよ。彼女に言い寄る「3ボケトリオ」もウマイなあ。加東大介の役どころもおいしすぎる!OPの山本富士子&マヒナスターズ(!)の主題歌もヨカあんばい。今もつい口付さんじゃう「よ〜るはうそつきぃ〜」。