年末年始の覚書

12/29の記録


良く晴れて気持ちよい。大宮へ初上陸、東口へ出ると駅前は古い商店が目立つ。店が重なる街の様が吉祥寺に似てる気がした。そのまま進むと車の往来も多い、いかにも昔からの国道だなあという幅の道路で、中山道だったので驚いた。その向こうには拡幅のため用地整理中の狭い道路があり、真新しい超高層マンションが周囲と若干の違和感を持ちつつそびえていた。この敷地は以前何が合ったのだろうか。路地へ入ると樹々の中の遊歩道、しかしずっと向こうに赤い鳥居があるのが見える。長い長い参道のようだが、このあたりは家々が並び参道という気がしない。昼ご飯にうどん屋へ入りおなかがいっぱいになったところでまた歩き出すけれど、先ほど見つけた珈琲屋さんへ入ることにした。光が差し込み、居心地が良い。窓の向こうには高層マンションがいくつも見え、この10年来の変貌が伺えた。
それから本日の主目的であるmore recordsへ。以前から気になっていたのだ。シモキタの中古盤屋へ入るかのように小さな階段を上がって中へ入ると、柔らかく明るい店内にCDがずらりと、でもゆったりと陳列されていて驚いた。入れば全て見渡せるほどなのに、敷地面積以上に広々と感じる空間。国内外の新譜旧譜のなかからセレクトされていて、名前だけで確実に売れるようなミュージシャンの盤は殆ど無く、地元のライブハウスで活動するバンドのものも多数並べている。コーナーごとに試聴機が置いてあり、CDについたキャプションはなんとなく某大手レコ店の書き方に似ているなあと思った。OBの方なのかしら。「店内のCDは全て試聴できるので気軽に言ってくださいね」と声をかけられる。並ぶ盤で気になる物を聴きながらぐるぐる回ることを繰り返し繰り返し、1度会計してからまた気になるのを見つけてもう一度お会計。久しく感じらていなかったレコ屋の楽しさが嬉しい。こういう店が東京以外であることがまた嬉しい、むしろ渋谷など商業地域ではなく生活圏だからこそあり得る時代なのかも。お店のかた曰く、いわゆる売れ線のものだけを並べて持ち上げて売りさばくやり方に疑問を感じて始めたとのこと。店主さんの趣味や傾向もあるから万人に好まれるわけではないかもしれない、でもそれでいいと思う。また行きたいな。駅に戻って、構内の広さとホームの多さに怯えてウロウロしながらナントカ帰路に就き、地元駅の焼き鳥屋へ寄る。


12/30の記録


朝から雨だった。何かする気が起きないけれど午後から外へ、渋谷へ向かい、お昼は太麺の皿うどん、食べるのは長崎旅以来で嬉しい&美味しい。(写真は長崎で食べたときの) そしてヒカリエのd&d伊勢うどんや大阪の土居の昆布などを購入してからシネクイントで映画締め、見終わって外へ出ると大雨でギャー! サイドゴアゴム靴履いてきて良かった。帰りに和菓子屋さんでお餅と餡子、スーパーで年越し用の食材を買い求めて帰宅。


12/31の記録

ずっと家。掃除だの怒濤の更新だのするも大晦日の気がイマイチせず。年越しそばを食べて、夜はビルボードのyester hitsを見たけども王道の曲ばっかりでがっかりよ。。。予想はしていたケドもつまらんなあ。Y氏はアホみたいにリクエストしていたが勿論ひとつもかからず無念。番組見ながらすんなりと年を越し、あけましておめでとう。年女だとのこじつけでチャカ・カーンが流れ、まさか2013年最初に聞くのがこの人の曲になるとは!どんな一年になるのでしょうか。


1/1の記録

やはり元旦はよく晴れる。久しぶりに寝たのが遅かったこともあり、のそのそと起きて、芹と柚子をちらしただけのシンプルなお雑煮で朝を迎える。それから近所の氏神様へ初詣、路地の奥まったところになる小さなこの神社の雰囲気が好きだ。笙の音のCDを流しっぱなしのところに毎年苦笑しながらも、そういう身近な感じが好きよって思う。それから住宅街を歩いて20分ほどのもうひとつの神社へも初詣。毎年行う、この元旦の散歩がとっても気に入っている。新しい朝。しんと静まり返った様子を例年ほど感じなかった。
帰り道、トイレに行きたくてどうしようもなくって、他に空いてるところもないからファミレスに立ち寄る。何時ぶりだろか…。ご飯を食べている家族がちらほら、かなり長居している様子の年配の男性2人組等々。店員はさすがに少なめだけど、メニューは勿論正月仕様なんてことはなく、普段となんら変わらずにハンバーグやグラタンが並んでる。どんなときであっても変わらぬサービスを提供するってスゴい。なんかいろいろ考えちゃうな…とこの日の私が言うのも申し訳ないのだけど。
さて帰宅して小豆島生うどんでお昼ご飯。お正月!初春!というのに我が家ではNEW YEARならぬNEW WAVEってよりはPost Punk祭りで、gang of four→the fallときてjoy divisionのcloserが流れていた。
それからBSで放送してた市川 崑の「プーサン」を見た。今見るとホント滑稽だけど笑えないを地でいく内容で、単純に面白かったーとは言えずにオソロシカッター。渋谷駅前などの風景(三千里薬局がある!)に胸高鳴った。昭和28年か。夜は伊勢うどんかぶら寿司をいただく。サカモトリューイチのラジオ聴きながら寝ちゃった。


1/2の記録

晴れ。朝はお汁粉。珈琲とともにいただいたので古い喫茶店みたいだねと笑った。箱根駅伝を見る。佐藤大氏の語りを読んで以来、今更ながら面白さがわかってきた。ベンジャミン選手(ガル高出身←ポイント)がスゴくって、後方からぐんぐん追い抜く様に「志村、後ろ後ろー!」とテレビに向かって言ったり。この何年かwebサイトを充実させていて、GPSで随時更新される順位マップ等見ていて楽しい。等高線付きのも欲しい(あったのかな?) このへんの技術の変貌も今後楽しみのひとつだなー。あと、これまでの写真や映像をずらり並べて変わりゆく風景を見てみたい!CM前にちらと見れたりしたけども、そういう試みもっとやってないのかしら。第89回て。第1回は大正9年て。
午後はまた録りためたのを見たりして、「ミッション: 8ミニッツ」をようやく。面白かった!やっぱりこの監督は脚本がいいなあ。前作同様に全体を通したときの後味がたまらんものがある。電車が走る冒頭から一気に引き込まれてしまった。映画館でやっぱり見たかったな。夜はなんでだか仮面ライダー電王を見てしまい、これが面白くって結構ハマってしまった。電車のCGなんかは今見るとちとショッパイんだけど、さっき見た「ミッション: 8ミニッツ」とある意味ダブる…というのは強引ですね、、、シリアスなSF部分とコミカルな部分のバランスのおかげで楽しかった。
晩ご飯は富山の白海老うどん、とろろ昆布と赤巻き蒲鉾を載せていただく。


1/3の記録


晴れたが寒い。風が冷たい。とはいうものの家にこもりっきりも良くないね、というわけでちょっと郊外の街へ出て散策。散策記録は1月の記録として別途書くことにしましょう。家を出るときは寒い寒い言っていたけれど、ずうっと広がる地平の風景や、目に映る薄い空の青や頬を撫でる冷たい風や聞き馴染みの無い鳥の鳴き声や踏みしめる枯れ葉の感触が心地よく、とても楽しかったなあ。それから双子の給水塔の夜間点灯を拝みに行って帰宅。大根と京人参の短冊切りを載せた氷見うどんで晩ご飯。


嗚呼、あっというまの正月休みでありました。正月の迎え方といっても実のところ家庭ごとに異なり、親のするままに意識なく受け継いだもの同士によって「正月の形」が認識され、新たに作り出されてゆく。私にとっての「正月」はこんな感じでのんびりと、でも新しいルールが形成されていくようで、この一年どんな日々であるのかが垣間みれる気もする。