今年の恋

昨日は仕事始め、お屠蘇気分も途端に吹き飛ぶほどに積み重なる仕事の山を猛烈怒濤の如く片付け、ギリギリ間に合いそうなので今年の映画初めと相成り、渋谷のオーディトリウムにて「イケメン天国! 知られざる木下惠介」というトンでもない名称の特集上映で「今年の恋」を見た。

昭和37年。銀座の小料理屋の息子・一郎には看板娘の姉・美加子が、その親友で横浜の良家の息子・光には大学院生の兄・正がいる。それぞれ弟想いの美加子と正は、いがみあいつつも次第に惹かれ合っていき……。お正月映画として軽妙洒脱なタッチで制作したラブ・ストーリーhttp://www.shochiku.co.jp/kinoshita/content/filmdetail/38.html

とあるように、軽やかで笑いの絶えない物語。面白かった!クリスマスな銀座の風景を挟み、除夜の鐘で幕を閉じるのも良いタイミング。年末年始にサクッと見るのにピッタリ。
”看板娘の姉・美加子”役 岡田茉莉子様の麗しさったら。くりりとした眼差しと気の強さ溢れる言動がもう、素敵だわー。光役の若かりし田村正和の初々しさはアイドルグループにこういう子いるよねえって感じ。横浜の甘やかされたおぼっちゃまっぷりがアオイなあ。横浜駅を通るのは横須賀線かなあ、ずんぐりとした姿の車両。それと渋谷に向かうのは東横線かー。それと京都へ向かう列車の食堂車見れたのもウレシイなー。新幹線登場の少し前だねえ。



薄曇の今日はカレー初めでご挨拶。ここから歩いて寂しい商店街を抜けて電車に乗って移動。下車した駅からほど近い、大きな団地は昭和40年ごろ建設だけど清掃が行き届いてこぎれいな印象。抜けて住宅街。家々には正月のお飾り。キャリーバックを引いた人に複数すれ違うのは帰省先や旅先から帰ってきたからかなあ。ずうっと続く細い路地を歩いて感じるのは、ここが路線と路線のあいだの、主要駅がどちらでもある街の”感じ”だ。しばらくすると行政区が変わり、街の雰囲気も変わってきて、急な坂を上がると広い敷地の豪邸があからさまに増えるから高級住宅街に入ったのだなあとわかる。駅に着いた。都内を縦断すると、街の匂いが様々で面白いなあ。お好み焼きを食べて、腹ごなしにすっかり暗くなった中をまた歩いて、帰宅。