茗荷谷、駒込、巣鴨、大塚そしてEBTG

茗荷谷から坂を下りていって谷底からまた急な坂を上る。工事用の白い塀に囲まれたかなり大きな敷地はマンションになるようだ。この辺り新しいマンション多いなあ。確かに人気のエリアだろうなあ。と思うと古い商店がポツポツ並んでいて、時代が混ざった雰囲気。

大きな通りを渡り、本駒込の住宅街。区画整理された通りには敷地の広くかなり立派な邸宅が並んでいて、周辺と明らかに一味違った雰囲気を感じる。元々武家屋敷であった六義園を含む一帯を所有していた岩崎家が大正時代に住宅地として分譲した土地だそうな。
駒込駅で山手線の向こう側の路地を進むとほうぼうに桜の木が淡い花弁を咲かせている。他の住宅街に増して多いのは、やっぱりソメイヨシノ発祥の地だからかな。霊園は特に素晴らしく、枝振りがたっぷりと広がっているので桜が降りそそぐよう。樹の幹には長い歳月が見て取れる。この幽玄で儚くも永遠な美しさは、この桜の樹の下には…ってやつだからなのかといいたくなる。

大きな通りを渡ると一気に俗世な巣鴨の商店街へ。思ってたほどの賑わいはなかった。長く続く通りだけど、並ぶ店はお煎餅にお漬け物に和甘味に洋品店に薬屋の繰り返し、どこも一様に売れてるものなのだろうか。ここにいるおばあちゃんたちは20年くらいまえから変わらない感じがする。新おばあちゃん世代(要は私の親世代か…)はまだ突入していなさそうな。私がおばーちゃんになった頃はこのあたりどうなってるのかな。路地裏に猫、かわいがられてるのかすんごく太ってた。

くねくねと下りていく坂の坂には大塚駅。この界隈をぐるぐる歩いたのだけど、細い路地が四方八方斜めに入り組みながら坂道になっていて、自分が何処へ向かっているのかわからなくなる。呑み屋がとても多くて家屋が混じりながら立ち並ぶ。かつては花街だったという、戦後まもなくからの匂いが漂う古い街並。これらの道の集合地点、谷底が大塚駅で、この置き方は渋谷駅と似ているなあと思った。

町内会で実施の桜祭りも多かったこの週末だけど、この寒い曇天の下ではビールも進まず花見どころじゃないねえ。早々と一気に咲いたものの、冬の寒さに戻ってしまった。


帰りに晩ご飯でカレー屋に寄る。いつもはワールドワイドな楽曲が多いけれど、今日は途中でEBTGに変わってびっくりした。レコードだったから食べてる途中で無音になってB面に返してたのが印象的。私はCDで持ってるのでソレをしたことがなかったから。
トレーシー・ソーンの声は低くくぐもっていて特徴的だなあ。行ったことの無い英国の曇天の空を思い起こす。

Eden

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