「UKFC on the Road 2013」

平日昼間の14:00スタートのフェスって、要は学生向けですか…とうなだれながらも、半休とって新木場へGO! こんなの新鮮・・・!会場着いても当然若い子ばっかりですよ、私だってこの歳になってこのような場へ出向くことになるとは(ゴホゴホ)。
このフェスはUK.PROJECTの所属ミュージシャンが一堂に会すのだけど、こんな大掛かりなイベントできるほど、大きくなったのだなあ…って今更失礼なことをつい思っちゃうくらいに私の中のUKPは90年代の途中止まりなんですよ。。今ココイチのあるビルの2階に事務所あったころ、チケ取りにいったなあとか思い出すよ。
出演バンドはdipとともにogreが出ることがめちゃくちゃウレシイ!特に大好きなバンド2組を一緒に、しかもコーストのような高い天井のハコで見たかったから。



【killing boy】
途中からでごめんなさい。インストかっこよかった。バキバキでとても華やか、若い子に人気なのがよくわかった!


MO’SOME TONEBENDER
登場からして尋常じゃない(笑)、見るたびにヒートアップしてる!音だけ取ると真っ当なアバンギャルド?なのにとんでもなくおかしなコトになってて、ぶっ飛んでる。ショーアップしてるともいえるけど、ある意味ハードコアでめちゃくちゃPUNK。唄が入るとちとメロウになるのはボーカルのヒトの指向もあるのかな。今日の早い時間割でこの盛り上げ方、スバラシイ〜。すっごく楽しみました。祭!


OGRE YOU ASSHOLE
とても楽しみにしてました。前に見たのは松本の狭いライブハウスだったので、広い会場で聴いてみたかったのです。やーもー、ほんとカッコヨカッタ…。彼岸の音だった。幽霊が鳴らしてる音だった。上からやってくるのではなく、床下からずももももとやってくる地響き。クラウトロックプログレに、ノイズも加わって*1、教えてもらったり発見した音楽を素直に吸収し作り上げているのがわかる。若くしてチョット優等生なところが破綻してくると、もっと面白いのになあと思う。同郷なのでポイントアップ。


【きのこ帝国】
もうちょっとガツンとくるのを想像していたけれど、私にはちょっと淡白でした。彼等が音楽を意識的に聴き始めたときには既に「ポストロック」が「一般的なロック」で、そこから過去を辿るとして90年代初頭に行き着いた音かなと思ったり。健全で伸びやかに感じるのもそんな世代的なものなのかしら。なんかも年寄りな感想でごめんなさい。いつもやってるようなハコでまた見る機会があればいいな。



THE NOVEMBERS
本人達はコアなものを好んでいるように思えるけど、広くポピュラリティを得られるであろう風格を感じた。久々に見たけど、すごいなあ強いなあ。違うフェーズにいているようだった。佇まいと音の打ちだし方がとても意識的で、広い会場が似合う。よく映えてた。



dip
出演バンドのなかで遥かに先輩である彼らはUKPとは長い長い付き合いです。1987年にUK.PROJECTが発足し、1990年にDIP the FLAG、1993年にdipとしてアルバムをリリース。
SEはとろみのある美しい音で憧憬と追憶を呼び起こしたのですが、そこからセッションに流れていきました。これがとっても素晴らしかった。深く漂いながらどこまでも広がっていく、さながらロードムービーのようでした。長年楽器と友のように日々過ごし、仲間と音を合わせてきたからこそ出せる響きでした。これぞ、dipな音世界(後にこれが山口冨士夫さんのstoneを元としたセッションだと知りました。恥ずかしながらこの曲を聴いたことがなかったのですが、カッコヨカッタああああ)。
dipを知らない人を渦に巻き込むようなインストのあとに続くのは「hasty」!すごくイイ流れ!
そしてcyanのあとに「UKPから出した最初のアルバムから…」と「lilac accordion 」(すみません、実はその言葉に「まさか稀有?」って思ってました、、、)(先日「アルバム全曲ライブ」の話題が出てたので、私だったらUKPの1st「dip」だよなー!って思ってたのでした。このアルバムに私のdip感が全て詰まっています) 最後に「fly by wire」で咆哮。この曲すきー。「スラッジ」や「lust for life」に続く終盤鉄板ソングに決定かな?
短い時間の中に冨士夫さんそしてUKP、自分たちをつくってくれたかたへの敬意を込めつつ、今の、これからの、自分たちのサウンドを聴かせてくれた選曲と演奏で、いいライブでした。
フェスの客層をきちんと考えたら「こんな選曲」にはならないと思うけど!!!、こういうところが変わらないdipらしさであり。そういえば2年前の8月、同じく新木場で行なわれたラウドでパンクなフェスで見た30分即興ライブ、客層的に超場違いだったけど、粗野でカッコヨカッタよなあ!それが新譜の9soulsに繋がったんだった。
こういうフェスはそれぞれのスタンスが垣間みれるのも、面白いな。


と、ここで力つきて会場を後にしました。全部見れなくてスミマセン。さすがにもう…無理…。でもコーストは広くて天井も高いので居やすかったです。nestとかだといる場所なくて圧迫感あってつらいんだよネ…


http://www.ukproject.com/
合い言葉は、“越えろキャプテンレコード”、と始まったUKP、サイトのヒストリーに各バンドへの愛が感じられて泣けます。。。


まだ18時過ぎ。半休していつもの退社時刻にライブ見終わるってすごいな…。外は雨が降ったあとだった。ゲリラ豪雨避けれたみたい。帰りにカレー食べて、スッキリ。あーーー夏まんきつ。明日も仕事です。

*1:今度の対バン…