blur at 武道館


会社を出てまだ少し時間があったから、この辺り久しぶりに来たなーと昔から好きな洋菓子屋さんでパウンドケーキを買う。それから新しめのパン屋さんでサンドイッチを食べてから、再び外へ。立派な門構えが素敵だった和菓子屋さんは建て替えてモダンなビルになっていたけれど、器屋さんは変わっていなかった。

これから遂に、なんだなあ……と不思議な感覚に包まれながら、変わったものと変わらないものが交差する靖国通りを歩いていた。

武道館は普段queとo-nestばかりの私には広すぎた、遠いよ……。とはいえ彼らのツアーのなかでは小さいハコだろね。友達とワイワイしている人たちが圧倒的に多いけれど、スーツ姿のひとりの人も多いし、それぞれの今の生活を感じながらblurを見にやってきたアツい想いがひしひしと空間を満たしている。
客電が落ちて1曲目は「Girls & Boys」できゃーーー!そして2曲目「There's No Other Way」!!!!!
からだじゅうカーーッとなって燃え尽きた・・・・。
それにしてもデーモンもテンションの高さとサービス精神はほんとうにすごかった。この手の再結成ライブに有りがちなグダグダは無く、あの頃と同じようにジャンプして動き回りながら盛り上げつつ、キッチリと唄いあげる名曲の数々。Parklifeではフィル・ダニエルおじさん登場したけど、彼は一緒に世界を回っているのでしょうか……。
武道館でしかも2階なだけに音は良くないし、アレックスベースがまるで聴こえなかったけど、デイヴさんの乾いたドラムがアツくリズムを刻むなか、グレアムギターがぎゅいんぎゅいんと昂り、時に美しく歪みながら響き渡り幾度もハッとさせられた。実のところ私は1st2ndが好きで、グレアムくんが活躍し始めた頃は熱心に聴いていない*1。だからこそ彼のギターワークの爆裂する様に魅入られた。
中盤は個人的には聴き馴染みの薄いミドルテンポな楽曲が続き、改めてじっくり聴いてみると彼らの楽曲の豊かさに驚かされる。それでいてここまでエンターテイメントに徹してポピュラリティーを得るって、ほんとうにスゴい。お腹はぽってりして、ジャンプの高さは低くなったかもしれない。けれどそれは見ている私たちも同じで、懐古を懐古で終わらせず今の彼らが演奏し、今の私たちが聴いている、そんな音が武道館で鳴っていた。
でもちょっと書いておくと、壮大なバラードな曲シンガロングや「ウッウー!」て曲は苦手……で、「Popscene」聴きたかったな。

*1:なので彼らが決裂するくだりは身にしみていない