※GW 会津若松の旅記録 その1 です※
先月のGWのこと。東北新幹線を郡山で下車、磐越西線に乗り換えて会津若松へやってきました。
更に会津鉄道の「お座トロ展望列車」会津浪漫号に乗りかえます。
「お座トロ展望列車」とは、『お座敷車両・トロッコ車両・展望車両』の3両編成で会津若松駅〜会津田島駅間を走っている観光列車です。
私が乗った展望車両は窓が大きく空いていて、車窓風景がバッチリ楽しめます。お座敷列車は天井に飾り付けもされていてまさに宴会会場な雰囲気。トロッコ車両にはかわいらしい猫のイラスト満載で子供たち大喜び。
ポストが設置されていて投函すると絵入り消印が押されて配達されるとかトンネル内では壁面にアニメが流れるとか、いろんな試みがされていてビックリ。トンネルのときの歓声はすごかった!
展望車両の私には列車の写真入りのカードが。
芦ノ牧温泉駅到着、しばし停車します。と、ここにこんな看板。
猫の駅長「ばす」がいるのです。お名前はトトロにちなんでいるそう。ただしこの日はいらっしゃらず・・・。と思ったら、列車が出発するときに駅員さんたちがお見送りしてくれた(!)のだけど、猫駅長も一緒に出てきてくれた!グレイのもしゃもしゃさん。
GWだったので鯉のぼり。
まだ桜が咲いていました。
次第に緑が濃厚に。
川!
見晴らしのいい鉄橋の上でしばし停まってくれるのです。
湯野上温泉駅で再び停車。日本で唯一の茅葺の駅舎だそう(でも近隣の観光スポットである大内宿の街並みになぞらえて後付けしたものらしい……)。待合室には囲炉裏が!
更にお茶や甘酒がいただけるようになっていました。いい雰囲気。
会津鉄道は国鉄から第3セクターの経営になり、地元のひとの足であるとともにいかに観光客を迎え喜んでもらえるかという気持ちが込められた試みがいくつもあり、あったかかった。人を乗せて運ぶ=心を運ぶということなんだなあ。
再び出発。
山奥深くなってきた。
さて「塔のへつり」駅で下車します。
この駅舎・・・!!!
ホームにこけしが・・・!!!
木立のなかに唐突に駅舎があるのが面白い。
しばし歩道を進むと
こけし屋さんが!だからホームにこけしがいたのね。
「the 観光地」な土産物やと飲食店を抜けると・・・
どーんと広がる断崖。ここ、「塔のへつり」は百万年の歳月をかけて浸食と風化を繰り返してつくられた景観で、「へつり」とは会津方言で、川に迫った険しい断崖のことを指すそうです。
この岩目!
一本の吊り橋はマジでゆらゆら揺れてて、オトロシイほど。
向こう岸の断崖を歩くことが可能ですが、けっこう人がいたから止めてしまった。
このまま乗り進むとなんとびっくり、浅草まで行くことができるんだけども(!)ここで引き返し、会津若松へ戻ってきました。
駅前ロータリーではイベントが行なわれていて、演歌のオンステージが繰り広げられていたんだけども、朗朗と唄い上げる声の持ち主は小学生の男の子で!ぽつねんと唄う彼の周囲を子供たちを乗せた鉄道模型がぐーるぐると走るという、大変にシュールな光景で・・・クラクラ衝撃を受けました。。。
只見線で奥会津へ
駅構内の蕎麦屋でお昼ご飯を食べて
再び電車に。JR東日本の只見線に乗車。会津から西へ、新潟県魚沼市の小出駅までを結んでいます。
田園風景をガタゴトと。
あれはなんだ!
車窓風景は次第に緑が濃くなって行き、山間を進んで行きます。
新緑に包まれる鉄橋と流れる河の美しさったら!
峠を超えて只見川沿いを走る川列車。
会津川口駅でこの路線は中断されてしまいます。2011年7月の新潟・福島豪雨災害の影響で、会津川口駅 - 只見駅間は不通のまま復旧のめどが立っておらず、代行バスが運行されている状況なのです。
線路の向こうは川。
いつも通りに車窓風景にワーワーはしゃいでいたところ、斜め後ろに座る少女に気がつきました。そういえば会津若松から一緒に乗り込んだ子だな…。15〜6歳くらいでしょうか、前髪をまっすぐに揃えて後ろは肩にかかるくらい、オフホワイトのてろんとしたシャツを着た、見るからにおとなしそうなその子はロッキンオン・ジャパンを読んでおり、熱心にそれは嬉しそうな表情を浮かべている姿にぐっと来たのは、自分のあの頃を思い起こしたからでしょうか。山間を走るローカル線は彼女にとって、ここではない場所へと繋いでくれる一本の「線」だろうなんて感傷的な気分は、今の時代、もう無いのかな。彼女が好きなバンドは誰だろか。そんなことを考えながら、無人駅で降りた彼女の後ろ姿を見送ったのです。