師走の日々

12月1日
山手線、つり革が黄緑、壁面には液晶で広告映像、通路にはこれまで通りの紙広告、洪水で疲れるね。
さて、師走のはじまりの散歩。



渋谷駅、桜丘周辺は再開発が始まる。建物はそれぞれ閉ざされて、解体を待つばかり。道路も廃止。代官山からの帰り道がひとつふたつ消えていく。




12月2日
ブルーノ・ムナーリ ― 役に立たない機械をつくった男」世田谷美術館にて
見るだけで楽しくなる、色と形。思考が感覚をつくりだす。美しいものが溢れていた。


12月3日
ポケベル終了ということで、カジくんのコメント希望……。

といいつつ、私ポケベル一度も持ったこと無い!


12月8日
トミオ・セイケ写真展「street portraits London early 80s」目黒通りから一歩入った、Blitz Galleryにて。
美しいゼラチンシルバープリントで浮かぶ、80年代初頭のロンドンで佇む彼らの表情は、憂いとあどけなさと意志を持っていた。古びたところを感じさせないファッションはもはや普遍的だからなのかしら。
こちらの記事(リンク)によると、
>彼らは、いままでのファッションのルールを無視して、いま流行りの服、古着、安物アクセサリー、小物などをごっちゃに取り入れていた。いろいろな時代のファッションを組み合わせ、独自のコーディネートに挑戦しているのだ。
とあり、なるほど、だから時代を超えて、現代とつながるのだろう。

三茶へ移動。キャロットタワー 生活工房で「メキシコ民芸玩具展」
ちいさなスペースにギュッと詰まって楽しかったー!ガイコツメリーゴーランドがすごくかわええ。説明資料や映像も丁寧で良かったなあ。ここの展示はセンスと誠実さが伝わってくるものが多くて、とても嬉しい。


※撮影可です。


12月9日
ダッフルコートを着てしまった! 今日は散歩したくない寒さ。


12月10日
鶴瓶の家族に乾杯」に湯浅学さんが偶然登場、古い木造家屋に引っ越しされてその作業をしていたのだけど、恐ろしく大量のレコード類をどうやって段ボールに詰めて、今どのように分類し収納する予定なのか知りたい……。あれだけ他ジャンルを深く掘り下げているし仕事で使うだろうし、きっちり分類してないと困るだろうし。


12月11日
二度寝してしまう暗い朝が始まった。Y氏が明かりがつく目覚まし時計を買ってきた。指定の時間の少し前から徐々に明るくなって、確かに起きねば感は芽生えるかもしれぬ。


12月18日
田原町へ。マーク・ロビンソン写真展「ロック&シュライン」TWで知り、最終日に。フリクションのライブの熱と神魂神社の静寂がともに共通する空気を蓄えながらこちらに向かってきて、見惚れてしまった。イクエ・モリによる音響とアルフレッド・バーンバウムによるテキストも素敵で、空間の良さが更に倍増してました。購入した和綴の写真集もとても素敵。マークさんは日本語堪能で気さくに話してくださり、嬉しかった。いつかライブハウスで会うかなあ。今後の活動・展示も楽しみです。
会場のReadin’ Writin’ BOOK STOREはこんな場所に!な本屋さんで、最近多いこの手の本屋とはまたちょっと違う選書も多く、見つける楽しさがありました。

外苑前へ移動。青山北町アパートの奥にあるOPA galleryにて、平岡瞳さんの版画展「とうじ」。大きく変わりゆく団地の奥で、日が暮れて夜になる狭間のほんのいっときの、しんと静まり返り、暖色と寒色が入り混じった景色はあたたかくてさみしくて、見つめると静かな物語がひっそりと立ち上がる。私だけの世界がぎゅっと詰まっていて、今回もとても素晴らしかった。コクヨの原稿用紙に黒一色で描かれた作品もこれまでにない印象で素敵でした。


12月22日
遂に届いた!

ハル・ハートリーからのクリスマスプレゼントのようで嬉しい。永年見る機会がなかなか無い状態だったのに、こんな日がくるとは。クラウドファンディングで実現したのだから、すごい時代だ。ああ、大好きなこの3作が手元にあるなんて!


お店では「よいおとしを」「また来年」なんて挨拶をすることが増えた。来週の今頃は一気に年の瀬感漂うのだろうな。