Labo 5

3.28金曜日、仕事の年度末の日。異動が無かった為スムーズに仕事を終えて駆け込んだ高円寺high。この日のライブを思い起こしても言葉にし難い。書いたもののいつも以上に文が纏まらない。ここに書くことは義務ではないのだから書かなきゃいいのだけれど、でも、心の奥底に重なった想いを外へ留めておきたいのです。


1番手はKlan Aileen。大好きなバンドで、ワンマンも含めて幾度か見ているライブは今のところ音源を超えないもどかしさがあったけれど(エラソーにすみません)、今回はとても良かった。ふてぶてしさが漸く音に反映されたように思えた。終盤に至っては松山さんがギターを掻き鳴らす姿がサーストンに見えたほど。
続いてSPEARMEN。初めてライブ見たけれど、やー、カッコよかった!ゴリッゴリの音。ベースのグイグイとしなやかに泳いでいく様が気持ちよかったし、ギター/ボーカル・ドラムの3ピースで成り立ってる、シンプルだけど深い重さに圧倒された。


さて、dip。静かな幕開けはこれまでの断片が交錯して喚起させるような流れ。セットリストによると「droneC-draw the line」、奥底のなにかが時折ブレながらこの世にスケッチされた音だった。最近和やかな場を見慣れていたせいか、不穏とも緊張感とも言い難い今日の演奏はいつものdipとはまた異なる印象を受けた。怒涛のハードスケジュールであったこの1ヶ月なのに、リセットされていることにも驚いた。
それにしても、この日は激しく掻き鳴らされるギターに泣かされた。泣きのメロディではないのに、そういう曲調ではないのに、胸にきて涙がにじんでしまった。
ヤマジさんが奏でるとあんなに多彩な表情を引き出せてもらえるのだから、ギターも嬉しいだろうな。3月25日に53歳になったヤマジさん。歳を重ねるたびに進化と深化を続けるギターを聴き続ける喜びがあるなんて、若いときは考えてもなかった。
印象的だったのは、ループさせたギターを鳴らし、手は動かさずに音に体をくゆらせていたときで、とても美しかった。そこには自由が感じられた。その姿に映画「永遠の僕たち」のラストシーンを、ふと思い出したのだった。
新曲も披露された。今、この曲調と歌詞が滲みない人はいないだろう。ヤマジさんのあまりに真摯な吐露だった。
il faut continuer。だからdipには今年中に新譜をリリースしてほしい。今の彼らの生々しい音をたくさんの人に聴いてほしいと強く願う、音は永遠に残り続け、継承されるのだから。ところでベラさんが好きなdipの曲ってどれなんだろう?


次回のdipBORISと対バン!うおおおお。個人的には「with michio kurihara」での対バンを見たかったケド・・・(今年の初夢な願いに書いてるくらい)ちなみにヤマソロ、 ”VS シリーズ” ”夜のふくろう達”も継続していただきたいので、よろしくおねがいします◎