Saravah!URGA - dip Day

5月29日(日)の話を今更ですが記録します。新宿URGA閉店による、ラストイベント。URGAで見たライブは心に残ってるのが多々あって、特に2011年9月の本庄さんとのヤマソロで、会場全体の熱が場を作り上げ音が広がったあの感覚は忘れがたいです。2012年の澄田健さんとのdipも良い音だったなあ。あと2005年のqyb初ライブ、dipとの音の違いに驚かされて、当時前職で散々な目に合ってた記憶と相まった複雑な気持ち思い出したり……。間口が狭く細長いハコのために立ち位置に困らされるとはいえ、いつも場内の雰囲気がフレンドリー感強めの、ある意味dipらしくない感じがあって、好きでした。


今日の対バン、冷牟田敬band。昆虫キッズ含めて聴いたことがなかったのですが、ギター轟音炸裂。本人曰く「似たような曲ばかりで…」は確かにそういえるっちゃ言えるけど、ベースが上手くて底辺を動いて支えてくれるから聴き飽きることなく楽しめました。冷牟田さんはライブ前に寄ったタワレコ新宿にいた方だーと判明(ギター背負ったバンドマン君だったんで覚えてた)、なんかこう…最近の若手バンドの小器用さに比べると生きづらそうで(失礼過ぎですみません)、その辺ヤマジさんの若いころを思い出して好感触(失礼も重ね重ね……) 


で、dip。狭く満員で暑い・・・
1曲目はヤマジさんのみステージでインスト。アンビエントな音の構築はこのところハマっている「実験」を進めている印象。続いて最近よくやる「duel」は、初めて聴いたときの”なんだコレ!”って異質なものがぶつかっているのにクールな音が、ただ分厚くて面白みが薄れて聴こえてしまった。でもこの感触は今日の展開によるアレンジかもしれなくて、その後盛り上げ楽曲が続いて場内もテンション高く(個人的にはそういうノリ苦手……)、そのあとの「seed」中盤での歪んだギターの音色が艷やかにうねり、奇妙に美しい響きにハッとしたのです。こんな音色を生み出せるヤマジさんはやっぱりスゴイなあ・・・。それから「krauteater」にはマネージャーでもある本橋さんがキーボードで入ったことでまた新しい面白さが生まれていました。アンコールでは冷牟田さんが加わり「it's late → 9souls」の鉄板攻め。但しギター轟音の渦が私にはちょっと過剰に聴こえてしまった。満員のURGAのフロアだと広がりが出にくいからかも。。。でも、こういうセッションが出来ることが嬉しかった。


ででで、強く訴えたい大切なことを書きますよ。「break on through」のカバーが本気でカッコよくて凄すぎて、ヤバイ。 殺傷能力の高さよ!体中の血がバーっと沸騰して、突き抜けて、ワケワカラナイ状態になってしまう。The DoorsサイケデリックとGrindermanのサイケデリックが合体して、dipの血肉となって溢れだしてて、これはみんな聴くべき。ブッ飛ばされて!フェスとかそういうとこでやってほしいなあ。