ウミネコカレー STAGE

やついフェスというちょっと謎のイベントに用意された「ウミネコカレー STAGE」に、uminecosoundsが配信ライブで参加した。更になんとヤマソロ、そしてウミネコレーベルでリリースした下岡晃さんと共に。ライブの合間にウミネコカレーの厨房でのチキンカレー制作風景を挟む1時間半の番組的な構成。玉ねぎを炒めながら「(水分がぷくぷくしてる様を)ずっと眺めてられます」と言う古里さんに、毎日仕事としてのルーティン作業なのに愛情を感じて素敵だったなあ。カレー愛。


ヤマソロは最近のアレンジver.で「emirou」艶やかなとろみが溶けていく。続いて「ハルシオン」で空気が染め代わり、見慣れたうちの部屋では無くなってしまった。底辺に流れる冷たい余韻にボーッとしていたら「amp hate mine」になったので驚いてヒッ!と声を上げた。体をぎゅっとして聴きいってしまい、最後のところで涙ぐんでしまった。はーー・・・最後はヤマソロver.「sinker」、ギターワークがグッと深く入って音源よりずっと良い!ヤマジさんが着てたTシャツのSpiritualized宇宙遊泳さながら、宙を浮遊したライブだった。
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そしてuminecosounds。
「庭なんです」は挨拶がわりか、「平常心」「苔のように」「遡上」「どうでもいい話」と今の彼らを反映する楽曲をシンプルに演奏し、ストイックな印象。無駄なところがなく、カチッとそれぞれの役割があって、いい曲いいバンドだなあ。佐内さんの写真のスライドをバックに縦一列で並んでたので、コテさん(neu!のTシャツ着てた)の表情が全然見えなくて残念だわ…コテさんのドラミング姿も大切な要素のバンドなのにっ。


完成したチキンカレーをウミネコ店内で食べるのは又吉さん。そういえば今日「ナイン・ソウルズ」にチョイ役で出ていると目にしたっけ。
ウミネコカレーSTAGEは古里さんが仲間達と作り上げた場で、電脳の街の中にあるスタジオ兼カレー屋さんで、なんとも素敵だったなあ。楽しいひとときをありがとうございました。今回初めて聴いた人がいて、ファンになってくれたら嬉しいな。


https://youtu.be/CLYDFXN6_dk
1週間アーカイブあるそうです!!


【鑑賞2度目】06.26
写真家 佐内正史さんがスライドを送るカシャッという音の心地良さ。
古里さんが「小川のせせらぎのような」と表現する玉葱を炒める音。
長年聴き続けている「ハルシオン」の、冷たくひとりぼっちの音がネット配信という形で広く共有されることの不思議さ。「amp hate mine」のヒリヒリとして冷えた空気は更に純度を増している。「sinker」は青い海の底へと深く潜り、ギターの音色の説得力が重りのようにズドンと来るけれどそこでシャッターを下ろされてしまう。
uminecosoundsはこんなにサイケデリックだったっけ?「グッドメロディ」のバンドだと思ってた。個々の心根にあるものがぐわっと表出してる演奏。
電脳の街に1週間だけ現れた、ライブスペースのあるカレー屋さん。生活と音楽の日々を真摯に丁寧に掬い取り映像化されていて、沁みた。もうすぐ見えなくなる、美しく逞しい幻。それにしても無料の配信であっても、ファン以外はなかなか見る気にならないのだろうな、と思うところはあってもどかしい。
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