鳥羽へゆく


年末正月気分なぞにまるでならぬまま京都を離れ、近鉄電車で三重県鳥羽市へ向かいました。

京都から特急で2時間半近くで到着。

駅前ロータリーに立ちはだかるのはこのお方、

御木本幸吉さんです。鳥羽と云えば真珠、でこの人あってこそであるからして。
でこちらが真珠島。御木本幸吉が世界で初めて真珠養殖に成功した島でありますが、乱歩の「パノラマ島奇談」のモデルとなったといわれる島でもあります。が勿論おどろおどろしい様などなく団体ツアー客御用達な雰囲気濃厚でありました。
でもでもこの先の小高い丘になったとこのてっぺんに学校が見えて

大正〜昭和初期な古い造りの建物が鬱蒼とした樹々に囲まれてて、コレは夜忘れ物取りに行きたくないワーと思いました。

伊勢うどん

ちょうど昼時、こっちに来たらそりゃー食べるでしょー!

初めて食べました。聞いてたとおり麺は太くふにゃふにゃやわらかく、濃く甘いタレみたいなつゆを絡めていただきます。けっこう好きですこの味。でもどうしてこういう食べ方になったのかが不思議です。普通のうどんは馴染み薄いということは無いとは思うけどどうなんだろう。三重滞在中3回食べましたが最後に伊勢市で食べたのが一番美味しかった。つゆがちょっと辛めで恐らく店のアレンジと思うけど。タクシーの運転手さんが「黒糖をつかうんだけど家庭ではなかなかいい味にならん」と言ってました。意外と奥が深そうです。

おなかいっぱいになって街を歩きます。


なんでベンハー?

この地域では玄関にこんなお飾りを掲げていました。真ん中のお札は各家庭で記すようで「笑門」とか「蘇民将来*1」などと家それぞれの書き方がされていて興味深かったです。オレンジのネットには蜜柑が入っているみたい。

そそられる坂道、通らずにいられない。


和牛(松坂牛ですね当然)専門店でこの名前ってどうよ…。潔い…?


海際の風はとっても強く冷たく近くの喫茶店へ避難したのですが、店名やロゴ、メニューなど何を見てもとっても'80s(で止まってる)でイイ味でした。紅茶を頼んだらマリービスケットが一袋付いてきたことに名古屋圏を感じましたよ。
あと港で見たパンのケースがね

シキシマパンメインだったところにも名古屋圏を感じました。(私としては「シキシマパン」=「天才クイズ」(だドンと来い〜!)なんですケド)

港にて



再び海!

さて再び港に戻ると船が着いたところで辺りは人でごった返していました。荷物を移動している宅配便のおにーさんも明らかにいつもより忙しそう。
ここ鳥羽中之郷から出航するのは鳥羽市営の定期船。坂手島・答志島・菅島・神島とを結び離島にすむ人たちの重要な足になっているようです。

贈答っぽい海産物の箱も多く帰省のお土産っぽいのとか、年末らしさを感じます。

定期的に送られる生活必需品とか本州側と島とのやり取りが垣間みれます。

こんな移動パン屋さんも来てました。

*1:京都でもこの語句が書かれたお札を見かけたのだけどWikiによると「京都の八坂神社や伊勢・志摩地方の年中行事で厄除け祈願」として伝わる民間信仰だそう。全国に伝承されてますが私の地元でもお正月の縁日で蘇民将来護符が頒布される習わしがあります。