さてここから鳥羽に戻る感じでJRに乗り二見浦で下車。
不思議なカタチの駅舎から海岸に向かう通りは懐かしいニオイがします。
二見浦は古くは「伊勢神宮を参拝する前にからだを清める」ということもあった模様ですが、明治15年に「日本最初の海水浴場」として国に指定されたところだったのです。
こんな3階建ての木造旅館や
お土産物屋さんが並び、長年海水浴場として栄えた面影があちこちに残っています。
で明治20年に「伊勢神宮に参拝する皇族や要人の宿泊施設」として建設されたのが「賓日館」です。
館に向き合った途端にその格調高さに圧倒されます。
品格洗練粋…あらゆる言葉が浮かびますがもう…うっとりとしてため息を漏らすしかないのです。
時代背景やその用途からして一流の建築家による設計を元に、厳しく選び抜かれた材料、職人の技など当時の日本の建築界の最高峰であることは言うまでもありません。更に驚くべきことに「明治天皇の母である皇太后の御宿泊に間に合うように」たった2ヶ月で!完成したというのです、これほどまでに素晴らしい技術の結晶が!たった2ヶ月て!近頃の「経費削減のため工期短縮の突貫工事」ではないのです。彼らに課せられた任務の重さを思うとクラクラします。
「賓日館物語」として施工に関する涙ぐましい話を是非読みたいものです。ビジネス書的要素満載のような気がしますです。