灰野敬二×ヤマジカズヒデ

音と暑さに朦朧…
週末のトリビュートライブの”新鮮な”楽しさも冷めやらぬまま、9月3日月曜日の夜、何年ぶりかで灰野さんとヤマジさんのセッション。
メランコリーでロマンチック、叙情的、でも凶暴で荒々しい。濃度と純度の高い音にどっぷり浸かり、湿度の高い空気にもうもうと包まれ、体力も感覚も相当使ったはずなのに、不思議なほどに爽快ささえ感じるけれど、脳味噌の一部がキリキリと引っ張られる感じもあって、言い表すのが難しい。
ヤマジさんがつくりだす広くたぷたぷとした水をたたえる河に、灰野さんがつくりだす風が空からさらさらと流れ、次第に強まり、吹き荒れ、渾然一体となる。
皮膚に刺さるよくわからない何か、があった。なにかとひとつの答えだけを即答せよと声高に叫ぶヒトたちへの意思表示のようにも聞こえたのだった。文学とも絵画とも映画とも違う、音楽だからこその表現だと思った。
会場の下北沢THREEは空調が壊れていたとのことで(敢えて止めてたかと思ってた)、ヒドい暑さだった。そのオソロシイまでの湿度で音に集中できない!と思いながら、あの暑さが逆に効果的だったのか、、も? なんだか夢の様な気もする。

前回のセッション → http://d.hatena.ne.jp/mikk/20080229/p1

二番手の、三浦さんと横山さんのセッションも良かった!ふたりで踊っているかのような音の軌道。三浦さんのギターはカッコ良さに加え、歳を重ねただけのウイットが感じられてぐっときた。横山さんのベースを耳で追うのは楽しい。たおやかさとたくましさを併せ持ち、同性として憧れるなあ。素敵。

一番手のTRANKOは、久々に見たかったのに間に合わなかった…あの音に溶けたかった。。。そんな悔いはありますが、、筋のある素晴らしいイベントでした。