マイブラフジヤマ恵方巻き

朝ネットを見て驚いたのはマイブラの新作リリースのニュースだった。
近いうちにって言葉を幾度目にしてきたかわからんし、数日前の言葉も「またまた〜」であったわけですが、なんと公式サイト直販だそう。DLとCDとレコードを選ぶことが出来、早速落としている人の言葉を目にしていた。そして聴いた感想も。
そうか、もう、聴けるんだ。長年嘘みたいにくるくる回り続けるスパイラルで語られ続けていたのに、いざとなったら家にいながらあっさり手に入っちゃうなんて、まるでSFみたいだ…と思っちゃうほど時代についていってない。勿論英語で書かれたサイトに個人情報を入力するのはけっこうめんどくさいけれど、それでも思いたったらすぐ聴けてしまうのだ。必死になって探すなんてこともいらない。リリースを知ってワクワクと待ちわびたり、レコ屋に並んでるのを見てカーッと熱くなったり、そんなこと無いんだなあ。なんだか味気ないようなリアリティがないような、でも「間の人」がいなくて彼らのトコから直接買うっていうリアリティがあるんだね。なんとも不思議。

所用を済ませ、バスで大通りを移動…途中下車したのは等々力と自由が丘の間、どちらとも云えない地点。三茶に行きたかったのでここから北東に向かって歩くことにする。角を曲がるとくねくねとずっと続く坂道、カクカクと角を曲がるたびに坂道がある。そのあいだに敷き詰められた家々は広い敷地を持つ立派なつくり。電柱の地名は「八雲」「柿の木坂」ときて、環七に出た。地名は「野沢」になり「下馬」に入る、住宅だけではなく商店なども目に付いてきた、、、と地名が「五本木」だと気付く。完全に方向を間違えていた!慌てて軌道修正、あまり道を曲がらないようにして路地を進んでいく、学校の角を曲がり、坂を下るように歩き、お寺を横切ると節分の催しで賑わっていた。バス通りを超えて更に進んでいく、街の雰囲気が変わってきた。一戸建てだけではなく狭小住宅や集合住宅が増え、飲食店が多くなる。そうして「今日もやってないだろうなあ」と思っていたフジヤマのシャッターが開いていた!わーーーーーー!

中は相変わらずのごっちゃごちゃな状態、たくさんの音盤が眠っているようだった。カセットテープの棚を探り、ほぶらきんのを見つけた。カネゴンが描かれたもので、「1980年同志社大学学園祭」のライブのよう。家にあるかなと思いつつも買うことにした。あと2つ、いかにもギターポップっぽいジャケのと、よくわかんないけど惹かれたやつ。レジでおじさんは「ずっと閉まってたから散らかっててごめんねー。震災以降ずっと閉めてたから…」と仰った。元気でよかった。


恵方巻きを買い求め賑わう商店街をすり抜けて、カッパの映画館「三軒茶屋中央劇場」へやってきた。今月で閉館が決まり、今後についての署名を行っているからだ。

ここは建物からして「映画館然」としていて、大好きだ。ギーッと軽いガラス戸を開ける。ロビーでは冬になると薬缶を載せたストーブが炊かれて、トイレは寒くて、館内に入るとステージの緞帳(地元商店の宣伝つき)に胸が高まり、椅子は古く座り心地は良いとはいえない。古き良きノスタルジーなんて片付けられない、新宿や豊洲シネコンよりずっとずっと映画を見る空気が整っている。椅子に体を埋めて、じっとスクリーンを見入ることが出来る…。実際のところここでかかる二本立ては「何故この組み合わせ?」と思うのが多くて、頻繁に通うわけではなかったけれど。「ゲゲゲの女房」はここで見れてよかったなあ、「紀子の食卓」もよかったなあ。。。
映画館の減少はニュースでも取り上げられているくらいだけど、三茶の場合は地域の再開発も絡んでなかなか大変そうではある。ビジネスだの安心安全だのお題目を掲げられると太刀打ちは出来ないけれど、今から建設されるものって複合的で多目的なのだよね。あれこれ買い物も食事も出来て映画も見れて居住も出来て、ここでは何でも出来る…まるでPCやスマホがあれば買い物も映画も音楽もなんでもってのと同じ感じだ。そういやかつて団地も「なんでも揃う場所」なんてなこと云われてなかったっけ?「映画だけ」を楽しむ場所がこれからもあったっていいじゃんねえ。街を歩けばいろいろ出逢えて広がるのにねえ。

さてマイブラ、まだ購入も試聴すらもしていない。朝はわーっと盛り上がったけれど、なんだか聴いていいのかなという気分。聴かないなら聴かないでいられるような気もする。週末行くことがあやぶまれたライブだけど、なんとか見に行けそうで一安心。音盤、物販で売ってないかなー出来れば手と手で買いたい。。。ああ「loveless」買ったのは遥か22年前、地元の街のレコード屋「○○堂」で、勿論日本盤なんだよ!