「榮久庵憲司とGKの世界 鳳が翔く」展

昨日の帰り道はだいぶ涼しく、今宵も部屋にそよぐ風が心地よく感じる。夕焼けはほんのり赤く染まり、細うどん用の湯を湧かしながらぼんやり見てた。
世田谷美術館にて「榮久庵憲司とGKの世界」、キッコーマンの卓上醤油差しが有名だけど、富山ライトレールや中央線車両も手掛けていたとは知らなんだ。GKがグローバルな企業になってたことすら知らず。
ヤマハのバイクなどの展示ゆえか、年配の男性が幾分多めの気がしました。インダストリアル・デザインの展示は普段生活で見慣れているものが壇上に上がることで、目線が変わってそのものの美しさが浮かび上がり、デザイナーの統一した美意識が垣間みれるものだけど、GKを率いた榮久庵さんは元々実家を継ぐために僧門に入ったのち、デザインの道を志したという経歴があり(これまた知らなかった…)、仏門色が強くなっていき、最後は・・・ビックリした!
GK=榮久庵さんのこれまでの活動と思想を総括するように空間全体を(お金もかけて)演出しているのは、サスガ。インダストリアル・デザインというのは「美」と「機能」が共に求められ、極めて現実的な処理が必要だと思うけれど、日常の小さなものが広く大きな世界に繋がっていくことそのもので、究極的には「生き方をデザインする」ってことなんだよねえ、恐らくは。


世田谷美術館最寄りの用賀駅のホーム壁面は、水色のタイルがひかれていていつも気になる。水色がちょっとグレーがかった色味なのだ。汚れ…じゃないよ…ね。
桜新町の「桜色」と駒沢公園の「黄緑色」はまあわかるんだけど、用賀と、三軒茶屋の「黄色」と池尻大橋の「橙色」はどうやって決めたのかなあと思いながら、田園都市線に乗った。