夏時間の庭とPlastiscines

先日TVKオリヴィエ・アサイヤスの「夏時間の庭」を放送していて、録画したのを見ました。今日は他のこと書くつもりだったけど、今一気に気持ちを持って行かれた。

夏時間の庭 [DVD]

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フランスでは2008年に公開し、日本では翌2009年公開時以来の鑑賞だけどやっぱり好きだなあ。テレビで見てもすっと引き込まれる音響の良さ。冒頭から緑が眩しく鳥がさえずるフランスの田舎町へ連れてかれてしまう。
オルセー美術館開館20周年企画としてオルセー全面協力の下に製作されたこの映画に、何故アサイヤスが起用されたのがわからないけれど、場所と記憶そして継承が瑞々しい音とともに豊かに綴られて、美しい。最後のパートで描かれる若者たちのパーティのくだり、「冷たい水」を思い出さずにいられないし、これまでの話は長い前振りなんだよ、オレはここを描きたいんだよといわんばかりでシビレル。大仰しい冠なんてお構いなしって感じで。
で、男の子がセッティングしてMacBookからかけたのがヒップホップで、でも女の子たちが曲変えちゃって、それがストロークスっぽいオンナノコバンドで、しかも曲に合わせて3人一緒の振り付けで踊っちゃうトコがすんごく可愛くていいんだよなあ!
映画館で見たときはクレジットで掴めなくてそのまんまだったんだけど、今回は一時停止して確認して調べてみた。Plastiscinesというパリ出身3人組ガールズバンドで、

これが映画で使われた曲。PVも最初と最後のトコ、サイコー。映画の設定を地でいってるよ。

これが最近の曲。音自体の低音の重さと奇麗な厚みはGarbageをチョット思い出したりもするけど、感覚的には若い頃Veruca Saltにキャーってなってた気持ちを思い出しましたよ。

こういう感覚はやっぱり大切ダナー!うん。
女の子がヒップホップからPlastiscinesに変えちゃうってところがアサイヤス59歳(!)ありがとうーーーだし、アンプに繋げるのがレコードプレーヤーではなくてmacってとこが重要で、だからこそパッと曲変えられちゃうんだよねえ。