ポルトガルの靴下


1年前のこと、散歩中に通りかかったお店の店名と白に黃の看板が気になって、中に入った。そこは器屋さんだったけれど、一角にカラフルな靴下が置いてあった。
赤や青の色味がとてもきれいで、ころんとした形もかわいい。手にとったところ、お店の方が声をかけてくださった。
「その靴下、ポルトガルのおばあちゃんたちの手作りなんですよ」
ええ〜。そうなんデスか。かわいいですねえ!
ポルトガルという国自体にとても惹かれているので、殊更ポイントアップした。
「値段も安いんですけど、お国柄かサイズが適当でねえ。一個一個微妙に違うんですよ。逆に、隣にあるのはフィンランドの手作り靴下なんですけど、繊細な模様編みでしょ〜。サイズもキッカリしてるんですよ」
と言われて笑ってしまった。
そして購入したのはポルトガルの靴下を数点。ダークカラーになりがちな冬の装いの足元ちらりと彩ってくれて、とってもカワイイ。大活躍してくれたので、昨年末に買い足しに出掛けた。気にいったので今年も買いに来たことを話すと喜んでくださった。そうだ、この店主さんもいいかたなんだよな。ポルトガルのおばあちゃんとわたしを結んでくれる笑顔が素敵なひと。
今日も寒いけれど、足元あったか。お気に入りの靴下だと、歩くのがもっと楽しくなる。