”ボーダーシャーツで音を鳴らす!” 和田永「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」〜初合奏遭遇篇〜

1ヶ月経ってしまいましたが11月23日、浅草アサヒ・アートスクエアにて。すっごく楽しかったー。
これはOpen Reel Emsembleを主催する和田永さんの新プロジェクトで、ブラウン管テレビや換気扇、黒電話、ラジカセなど、”今亡くなろうとしている”家電を使い、観客と一緒に音楽を生み出す試み。「え?これでどうやって音を出すの?」って思ってしまうし、説明しづらいのでコチラの記事を読んでいただければ雰囲気は掴めると思います。
http://ascii.jp/elem/000/001/084/1084227/


今回の目玉は、テレビの横縞ノイズとボーダーが似てる?!コトから生まれた「ボーダーシャツァイザー」
ある日、誤ってテレビの音声と映像の端子を逆に繋いだときにテレビ画面に”縞模様の映像”が現れたことをキッカケに、カメラでボーダーシャツを撮影し、その映像をそのままスピーカーに繋ぐと「音が鳴った!」ということから、『服が音の信号そのもの、そして身体そのものが楽器になるという新しい視点と体験』を生み出す実験なのです。
http://kibi-dango.jp/info.php?type=items&id=I0000177
コチラでクラウドファンディングを実施していることを知って参加し、我が手に届いた特製ボーダーシャツを着用して、今回の演奏会を楽しみました。ボーダーの太さやカメラからの距離で音程が変化することで、「音楽」が生まれるのです!
ホントに私が着たボーダーでノイズ音が鳴ったんだヨ!


和田永さんのプロジェクトは自分のヒラメキだけではなくて、それをたくさんの人に投げかけることでもっといいものにブラッシュアップし、広げていくというのがとても良くて、和田さんの表情もワクワクキラキラすごく楽しそうで、魔法にかけられたように古い家電が息を吹き返し、私たちもニコニコしてしまう……そういう陽のパワーに満ちあふれていて、ほんとうに素敵です。会場には大人も子供も一緒になって音楽を生み出す光があふれていて、場所が浅草ということで墨田区の町工場などで不要になった機材を引き取ったりして、人と街を繋げる芽吹きがあって、なんかもう良かったなあ。


会場のアサヒ・アートスクエアはアサヒビールによるメセナ活動拠点ですが、こんな時代になっても支援を続けてこられてアサヒビールはスゴイなあとおもった矢先に、老朽化により閉館することが発表されました……。バブル真っ只中である1989年に建設されたこのハコ(フィリップ・スタルクがもてはやされた時代が懐かしい。。。)は無くとも、これからも文化芸術活動を支援を続けてくださることを心から望みます。  http://asahiartsquare.org/ja/notice/