6月の終わり、7月の初め

6月4日 前から気になってた店でお昼ご飯、んマイねえと食べてたら店主さんに話しかけられて驚愕。よく行く店のスタッフで数年前に辞められた人だった!「店に入ってきた時あれ?どこかで?と思ってて、マスク外してわかりました」 と言われ、そういえば辞められたのはコロナ直前だったと思い出す。あの時最後に「いつかどこかで」なんて言ったなあ。それにしても、「初めて行ってみた店の店主がよく行く店に居た人」ての、前にもあったけど、気になるポイントってあるのかも。前の店も今の店も奇を衒わない“普通”を丁寧に作っている。自身の名字で屋号を持ち間借り営業を続け、来月から実店舗開店だそう。良きタイミングで再会出来て良かったな。



6月5日 日曜日、朝は普通だったけど昼に向けて次第にぼーっとだるくなる。近所を回遊して帰宅後もボーーーっとしてた。



6月6日 朝から雨の一日。朝はだるーっとしてたけど会社では血圧が上がることばかりなので生きていけるのであった。



6月7日 晩御飯で作ったトマト豚汁は自分ではとても美味しくできた!と嬉しかった。



6月8日 ゴーセイラーのレコードを買いに行ったら、ダスターの猫ジャケレコを見つけてドキドキして捕獲。2019年にリリースされた時レコード買えないままだったから嬉しい〜〜!



6月9日 昼休み外へ出たら、光も湿度もちょうど良い塩梅で幸せ気分。



6月10日 午後休したので久しぶりにイギリス菓子屋へ。テレビに出たらコロナ禍なのに大行列の状態になり、遠のいてしまったのだ。開店2時間後にふらりと向かったら、もう数個しかないなんて!ひいいい。でも好きなアップサイドダウンとシードケーキが奇跡的にあってわーいと購入。店主さんもこちらを認識していらっしゃり、久々の対面を喜び合えたことも嬉しかった。



6月11日 ライブのチケットがあっさり取れて動揺しつつ外出、近場をぐるっと回って帰宅。 / ブラタモリ、今回は「町田市」特集で私としては興味深かったけど全国区的には「町田?」なのではなかろうか。



6月12日 蔵前のiwaogalleryにて萩原朔美 写真展「私がいる。2022」 日課であるスマホ散歩で撮影した「自分の影」が入った風景写真や街角の気になる物が連続写真で並んでいる。その「蒐集」っぷりはかつての著書「定点観測」と共通する視点であり、「写真を撮るのは記念撮影などかしこまった時しかないが」と綴りつつ「定点観測撮影」していたあの頃から幾歳月、スマホで軽やかに記録し続ける姿勢に感服する。 萩原朔美写真展 私がいる。2022 – iwao gallery

→ 六本木へ移動、「写真家・平間至の両A面」~アー写(アーティストの写真)/エー写(営業写真館の写真)~僕にとってカメラは楽器! をフジフイルム スクエアにて。ミュージシャンの体内に蠢くリズムをぎゅっと捉えて、静止する姿なれども躍動感ある写真の数々。93年のロッキングオンジャパンでの田島貴男ソフトバレエ、小山田くんの写真は今も思い出せるほどだ。dipも撮影したことあったはずだけど、どうだったんだろ(笑) 
「写真家・平間至の両A面」~アー写(アーティストの写真)/エー写(営業写真館の写真)~ | 写真展・ フジフイルム スクエア(FUJIFILM SQUARE)



6月13日 帰り直前に事件勃発、仕方なく1時間半残業。今日は1人夜ご飯デイなのだけど、作る気も考える気もなく、ふらふらとデパ地下に吸い込まれた挙句食べたいものもなく、これでいいかという弁当を購入し、帰宅。昨日ミントを入れておいた無糖炭酸水を飲む。プハー出来る!と期待していたのに、冷蔵庫でキンキンに冷えた水を飲むのは辛かったというオチ。



6月14日 断る力、反応しない力、近づかない力を意識しなくてはと思うのは、自分が万物に対して常に正しい理解と発言と行動を出来るわけではないからだ。そして、耳を澄まそう。



6月15日 特記事項はないけれど、体調不良もなく、仕事も無理なくこなせ、筋トレもして、フラットに過ごせた1日であった。 



6月16日 予報に反して肌寒い1日。/ 人の誤りを見つけて指摘する仕事のつらさ。 



6月17日 仕事終わり、外へ出るとむあんとした空気は夏だった。高校生とすれ違いながら馴染みの店に着いてカウンターでいくつか頼み、待つ間読んでいる本にオオッとなって視線を上げた先にある開放した扉の向こうはまだ仄かに明るく、街路樹が見え、あーいい時間だなあとぼんやりする。



6月18日 髪を切る。だいぶ伸びたし暑くなったのでサッパリと。/ 蒸し暑くて早くもぼーっとしてしまった。



6月19日 灼熱がやってきた。いつもなら歩く距離も電車移動にした。/ 松濤美術館にて「津田青楓 図案と、時代と、」渋谷駅からの道のりの暑さを冷ます「涼やかな作品群」は上品で可憐で、愛嬌がありながらモダンでなんとも素敵。図案に特化した展示のなか、手掛けた刺繍の見事さにも驚いたし、装丁を多く手がけた漱石との交流も良かった。漱石の手紙がまたねえ、流石に良いのよ…… 同時代の作家も詳細され、これまた素敵。ネコチャンマークの器は欲しい!
津田青楓 図案と、時代と、|渋谷区立松濤美術館



6月20日 人により対応が異なる仕事こそデジタルカントカすべきだよなあと思いながら淡々と文句言いながら仕事をする日々。



6月21日 槇文彦氏『新建築』2008年1月号 寄稿文

shinkenchiku.online
本来、パブリック・スペースとは人を集め、流す道具立てだけではないはずである。つくる側の、設計する側の、そしてそれを利用する人びとのこうした現象に対する批判能力が停止した時、われわれの都市から「優しさ」が次第に消失していくのではないだろうか。

槙さん設計といえばのヒルサイドテラスを構成する複数の建物のあいまのぽこっとした「空間」に佇むと、スッと風が吹いて都市の中の静寂が心地よくてホッとする。槙さんの意識が具現化され、街に息づいているのだ。と思うと共に、10年以上前に槙さんが危惧した世の中にまさになってしまったことを思う。



6月22日 特記事項なし



6月23日 帰宅してご飯作って食べて片付けてようやっと座った頃にはぐったり疲れてしまう。



6月24日 昼ご飯を食べてから久々に外へ出たら、いきなり殴られたみたいな暴力的な暑さ。ああ、夏ってこんなのだったな。3ヶ月近くこんな毎日なのか… / 通りがかりに新しい本屋を見かけて入ったすぐ横に「音楽本」コーナーが設けられ、「TR-808<ヤオヤ>を作った神々 ──菊本忠男との対話──電子音楽 in JAPAN外伝」があった。前から読みたい本だったし、店主は音楽好きなのかな?と思いながらレジへ向かうと「音楽作ったりしてるんですか?」と聞かれて、「いえいえ聞く専門です」と返すと「素敵ですね」と言われてトーク終了。音楽好きではなさそうで話膨らまず残念。そうそう、最近のこの手の本屋さんて、置いてある本の幅が狭いのが気になる。



6月25日 久々に映画館。事前に席押さえがとてもめんどくさい。ホン・サンス新作「あなたの顔の前に」、ファーストシーンで主人公が抱える問題が把握できるわけだけど、他者との関係性における諦念を描き続けた人が「自分の死」と向き合うとこうなるのかという話であった。演技や役者自身の魅力や演出など、どれも私には全く響かないのは単純に合わないだとか私の感情が固くなっているからなのか。 夜はヤマソロ。



6月26日 Y氏とお出かけ。国立近現代建築資料館にて「こどもの国』のデザイン展」、横浜にある「こどもの国」が出来た経緯を今更ながら知る。60年代に建てられたものが軒並み現存せずの状態なのは、「この費用をつかって造る」ことが目的だからと思い知らされる。中の人は相当に大変だったろう。建築物は時代を反映するものだなと改めて。維持管理を考えないで作ってしまうこの国の恐ろしさよ。

1959年(昭和34年)4月の皇太子殿下(現上皇陛下)のご結婚を記念して、全国から寄せられたお祝い金を基金に、1965年(昭和40年)5月5日のこどもの日に開園しました。旧日本陸軍の国有地が米軍から返還されたのを受けて、国費をはじめ多くの民間企業や団体・個人の協力で整備されました。次世代を担うこどもの健全育成のための施設で、児童福祉法に基づく児童厚生施設です。
こどもの国の概要(神奈川県横浜市青葉区)

nama.bunka.go.jp



6月27日 昨日建築資料館の後に行ったのは御茶ノ水で「砂原良徳『LOVEBEAT』360 Reality Audio体験会」。ソニーの新技術を使った「試聴」で、「聴く」行為を考えてしまった。このシステム用に配置し直した音と、通常の環境で聴く音と、ライブで聴く音と、日常の生活音との違い。このシステムを意識しすぎないセンスも必要な気がする。下手に配置しすぎると不自然になる。スピーカだと生々しくヘッドフォンだと日常レベル化した印象。既存曲ではなく、このシステムを使った作曲と録音をした楽曲を聴きたい、Corneliusで!


 
6月28日 沖縄県名護市庁舎は象設計集団が手掛けた名建築ですが、建て替えの可能性があるということで以下の記事を。
bunganet.tokyo
ここの始め、給水塔を見て回る沖縄旅もしたいねえとずっと言っているんだけど、車乗れない我が家にはハードルが高いのじゃよ。
なんて思ってたら、北千住にある大橋眼科が解体と知る。商店街の真ん中である跡地にはテナントビルが出来てチェーン店が入るのだろう。建築物はその街の風景を作り出し、その街に行き交う人の印象を作り出し、暮らす人々の気持ちを形成する重要な役割がある。



6月29日 帰りに水無月を買う。Y氏用に買った薯蕷饅頭、気に入ってもらえてよかったな。



6月30日 会社少し早く退社してリヒター展を見にいく。感想は別途書く。/ EXTRUDERS、大好きなバンドが解散。サイトや配信も7月で停止するけれど、盤は残る。ジャケの大槻素子さんの作品も大好きで個展見に行ったりもした。バンドは無くなってもこのアルバムの密やかにヒリヒリしている冷たい空気を、これからも聴き続ける。



7月1日 既に真夏の日々でまだまだ7月とは信じ難い。/ 晩御飯を食べた店でかかっていたニック・ドレイクにカウンター内厨房で野菜を刻む音が重なって、とても美しかった。音楽と食べることと作ることがつながっている店主の誠実さを感じた。



7月2日 日差しは強いけど幾分風を感じられて救いある。/ この暑さの中原宿〜表参道のギャラリーいくつか巡る。/
ファーガス・マカフリー 東京にて「キャスリーン・ジェイコブス 展」とりわけモノクロームの作品が好き。樹木の肌を使う作風だけど、山並みや雪景色に見え、ぽっかり浮かんでいるようだった。そしてアンビエントミュージックのようでもあった。
自然環境との協働から生まれる抽象画。キャスリーン・ジェイコブス インタビュー|Tokyo Art Beat



7月3日 3年近く前に閉店したお店の方が久しぶりに出店するというのでマーケットへ。再会を喜ぶ。/ 帰りに期日前投票。案外人がいた。与党過半数なんての報道してるけど今の時点で言うことじゃないよ。