RIDE / Going blank again

4月20日(木)恵比寿 LIQUIDROOMにて。
RIDEの1st・2ndの再現ライブ、私は2ndのみチケ抽選に応募し無事獲得。1992年3月リリースの「Going Blank Again」は大好きなアルバムで、勿論1stにも思い入れは強いけれど、歳を経た今見るならば「若き日の蒼さ再現」よりも、「エバーグリーンなメロディ」を堪能できる2ndのほうが聞き応えがあると思った。
思えば海外ミュージシャンのライブは2019年秋のdamon&naomi以来(池田亮司は日本人枠・・・)。ここ数年の状況下でもライブは行ってたものの8割がヤマジさん関連で(笑)、queのような小さいキャパばかりだったから、この広さみっちりの客入りに慄いたけど、ライブを観るのっていいなあとつくづく思った。50-40代が中心で30代率は低め、20代が意外にいることが興味深かった。何年か前のジーザスジョーンズは同年代しかいなかったような……同時期に人気だったのに・・・



1曲目「Leave them all behind」イントロの"ぽあぽあぽあ"・・・って音だけで、涙がドーッと出てきてビックリした。そのまま泣きながら心の中でシンガロングして涙が落ち着いて、次の曲のイントロでまた泣いてを繰り返した。傍目にはキモい人である。きっとシンガロングの声がマスク越しに出てたであろう・・・うん、歳取るってこういうことよね。。。
自分でも驚くほどにRIDEが好きで思い入れが強いんだなあと気付かされた。

そう思わせてくれたのは演奏力あってこそで、瑞々しい爽やかさを残しながら重くない安定感があって素晴らしい。レイドバックも無理もしていなくて、変に煽ることもなく音だけでこちらを昂揚させてくれる。「アアー」って重なり合うコーラスワークで成り立つハーモニーが泣ける。ボーカル・ギター・ベース・ドラム各人が自分の音をしっかりと作り、バンドサウンドとしてまとまっている。
楽曲の良さを再確認。逞しさと繊細さと晴れやかで憂いがあって。シンプルでオーソドックスなところにサイケデリックの薫りがふわり。ほんと素敵。シューをゲイズするだけじゃなくて、メロディの良さがあってこそだなあ。
RIDEのメランコリーなアートスクール要素を抜いて、ヤンキー要素を足したのがOASISですね、だからアンディ・ベルもね、、、って改めて思ったりもした。


2ndの全10曲が終わり、ラストに「grasshopper」やってくれた!!ずっとずっと聴きたかったの。イントロでわーーーっと叫んでしまった。冒頭のデデッデーン!のアグレッシブさから中盤の美しく揺蕩うメロディはさざなみ、消えていき場内ワーッと歓声が上がるから、「ちょっと待って!ここからが!」と心の中で突っ込んでからの、デデッデーン!!! ああ、感無量……。


アンコールでは新曲を挟みつつ「Taste」「Vapour Trail」そして最後に「Chealsea Girl」、ありがとうありがとうありがとう・・・・完璧です・・・・


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視界に入る人がほとんどの曲でスマホで動画撮影しているのがとても嫌で、目の周りに掌をかざして見えないようにした。本当にファンだったらそんな行為する余裕ないと思うのよねえ・・・。そんなにっくきスマホだけど、「vapor trail」のときは黒い海原に光が点在してるように見えた。

「シー ユー ネクストイヤー!」と私でもわかる英語でマーク・ガードナーは言ってくれた。


終演後、胸がいっぱいになってボーッとしてたら、デヴィッド・シルヴィアンの声が聞こえてきて、エエ?!っとなったところにイントロ、「禁じられた色彩」と気づいてここでまた動揺。日本公演として追悼の意だろうか。


ライブ見ながら若き日(部屋で聴いてる自分や3D club birthとかに行った自分やあれやこれ)を思い出しつつ、ふと家族を思い出して心配したり、上司を思い出してムカっとしたり、そんな日々も含めてこうやってライブを見ることが出来て感謝するし、自分よりも歳上の人たちが過去の曲と新曲交えながら素晴らしい演奏をしてることに感激して、力もらったなあ。
定時で仕事終えてダッシュで恵比寿に向かっている人たちが無事に最初から堪能できているといいなあと思ったし、仕事や家庭や自己の都合、会場への距離などで見ることが出来なかった人もいる。観たい人の想いが何らかのかたちで叶うといいなと心から思う。ライブを観る気持ちが遠かった人もいるだろう。無理に行くこともないし、物理的心理的なタイミングでみんながそれぞれ自分の好きをまっとうできる世の中であってほしい。



Y氏にお土産。若き日に2ndの白Tを着てたとのこと。今年の夏はこれ着てね。