12月の終わり、

年末が近くなるとどう過ごすか考えたりして予定をなんとなく組むんだけど、最後に体調を崩してしまい、予定も何もない状態に。今日29日は胃が弱っていて悲しい。このところ大きな不調もなくてホッとしていたのに。悲しい。



12月6日(水) 訃報に限らず世の中の事象に関する多くの反応に対して、上から目線で揶揄する物言い(と感じる私がダメなんだけど)でわざわざネットに書き込む人は、現実社会では周囲と良好な態度で関係性を保っているのだと思いたい。



12月7日(木) 久々に出社だけど朝からフルスロットルで働く。/ 夕飯のお味噌汁の大根がとても美味しくて、こんなふうに美味しいと思ったことなくて、なぜ今日はこんなに美味しく感じたのかわからないけど、ああ美味しいなあ嬉しいなあってしみじみと食べた。「好きな食べ物」聞かれたらこれからは「大根のお味噌汁」と答えることにする。



12月8日(金) タワーレコード渋谷店で中古CD販売開始と知り驚愕。未配信など貴重盤も揃えるらしいけど、そうか、時代の変化だねえという気持ち。/ カッコつける、という動作の元になる感覚には「これがカッコいい」と判断させる時代背景=世代が表れるから、人前ではカッコつけてしまう人は下の世代にはダサいと嫌厭されてしまうんだな、とミュージシャンを例に考える。歳上よりも歳下に認められるほうが良い。だからカッコつける、ことをしない人は世代を超えて受け入れられるのかも、と思える。坂本慎太郎山本精一フィッシュマンズとか。



12月9日(土) 昼間はあたたかくコートを脱いだ。12月だけどまだ秋の色景色

twililightにて箕輪麻紀子個展『Afternoon Reading』、やさしく、どこかさみしく切なくも、楽しい。原画の繊細なタッチの美しさ。ラフトレード前(並んでるジャケ!)、パステルズ!にときめく。バルトュスの椅子もよかったなあ。今回の作品も素敵でした◎
MAKIKO MINOWA ILLUSTRATION | NEWS

そんな気持ちを心に染みさせて向かったユニオンで見つけた盤。

ジャケかわいい〜。中身も勿論素敵。ビートハプニング愛。



12月10日(日) 世田谷美術館にて『倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙』、透明アクリルの洋服ダンスなど影を活かした設営も良く、オバQランプにもグッと掴まれ、ミス・ブランチはほんとうに美しいなあと見惚れた。倉俣さんの発言を随所に挟み思考の断片が重なりながら世界観を再構築。彼の作品を見ると格好良さと懐かしさがある。子供の頃の母との思い出や育んだ憧れ、上京し20代頭に通ったヤマギワリビナやアクシスの記憶、、、そんな叙情と夢が現実に浮かび上がる。そこには現実での大前提に疑問を持ち、自分の心象のなかで自由なかたちにし、具現化させる強さがあった。内井昭蔵設計の世田谷美術館で鑑賞も嬉しかったな。
www.setagayaartmuseum.or.jp

夜は親戚から届いた香箱蟹。Y氏が捌いてくれたー。



12月11日(月) 会社行きたくないなーって思いながら仕事して、仕事終わって一気にグッタリして近くの喫茶店でシフォンケーキを食べてしまった。そしてひとりの夕食は甘じょっぱい味付けが食べたくて、豚コマと玉葱を醤油と砂糖で煮てご飯にドサっとのせて食べた。



12月12日(火) 雨。家のこととても気が重い。



12月13日(水) 私の憂鬱に対するY氏の支援がほんとうにありがたいなあと心からつくづく沁みた。



12月14日(木) 会社休み。千石駅へ。この街の歴史を重ねた雰囲気が好き。ときの忘れものにて「倉俣史朗展」 世田谷美術館とは異なり、元々個人邸であった館内を活かし、窓からの光が溢れるなか置かれたソファーや花瓶の美しさはまた格別。大切な宝物感があった。
http://www.tokinowasuremono.com/tenrankag/izen/tk2312/359.html
ときの忘れもの

東京ステーションギャラリーへ。「みちのく いとしい仏たち」 "仏師ではなく大工や木地師らの手による"民間仏を、キャプションの説明文体も含めて、やわらかくやさしく「かわいい」印象を与えて展示にすることこそ,いまどきなのだろうな。とはいえ、ひとつひとつ滋味深く拝見した。
https://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/202312_michinoku.html



12月15日(金) 平和に業務終了。帰りはいつもの店でご飯。



12月16日(土) 結果的にこのところ気になってたアレコレを遂行した1日。にしても、起きた瞬間からずっとお腹空いてる1日だった。



12月17日(日) 朝イチでアキ・カウリスマキ新作「枯れ葉」いつもの調子が職人の技巧でしみじみと輝いていた。違う街へ移動しお昼食べてから散歩。今日も晴れ、冬な空だなあと嬉しい。



12月18日(月) 父から電話、頑なな氷が少しづつ溶けてきたかな。



12月19日(火) 昼間はテンション高く仕事してたけど,帰り道スイッチが切れてグッタリ。



12月20日(水) 気圧急降下で同僚は体調悪かったけど私は大丈夫だった。一時期に比べてマシになってきたってことかな。



12月21日(木) 美味しそうな蓮根!と思って買って、お味噌汁にしたけど特段美味しくならなかったの悲しい。その後これを聴いて楽しむ。
worstward.bandcamp.com



12月22日(金) 今年も1年、会社帰りのひとときを過ごした店に良いお年をとご挨拶。/ イタリア菓子のリッチャレッリ、初めて食べたけど美味しかった!アーモンドプードルと砂糖、卵白にオレンジピールが主材料。こういったイタリアの地方菓子の、バターを使わない素朴な味わいが好き。
イタリア菓子伝07 リッチャレッリ | SAPORITA



12月23日(土) 今年で定期的な営業をやめてしまうお店へ。独創的な彼女の仕事ぶりが大好きだ。またの機会を楽しみにしています。/ 「ぽかん 10号」を購入するために訪問したお店で面出しの小説をタイトルが気になって購入。こういうことは嬉しい。
pokan-books.stores.jp



12月24日(日) 行き交う人々がいつもよりも多く、荷物をたくさん持っている人ばかりだ。カレー食べて珈琲豆買って、5キロほどの散歩。夕飯は大根と人参と茸と油揚のお味噌汁。いつもと変わらない。毎年この時期は人々の買い込んだ荷物やスーパーの広告に、自分の暮らしとの違いを感じる。今日だからとて特別に買うものも食べるものもないけれど、今日からダッフルコートを着た。



12月25日(月) ヤマジさんがRPしてた灰野さんの"2011/07/17 法政大学学生会館の解体について"のインタビュー、スタジオボイスで読んだインタビューも思い出しつつ『自分より大きいものに対しての畏怖、畏敬の念が無かったからダメなんだよ。何かに対する感謝が足りなかったからダメなんだよ。』今改めて、痛感する。自分以外に対しての〈畏怖、畏敬の念〉が無さすぎる。
灰野敬二氏インタビュー - Kento Yoshino’s Memorandum



12月26日(火) 350mlの水筒のお茶も飲みきれないほど普段飲む量少ないんだけど、今日は夕方には珍しく飲み切った。乾燥して喉乾いてるのかしら、、、。ちなみに飲まなすぎは自覚してるけど、万人に水1日1L説には懐疑的。



12月27日(水) 今日あったことを思い出しても特にここに書き留めることないなと思ったけど、帰り道の月がぼわぼわときれいだった。満月。



12月28日(木) 2023年最終出社日。お昼ご飯食べた後回転性めまい発動し救急搬送。点滴して18時半病院を出る。数年ぶりの事態。このところはちょっとしためまいも無くなり安堵していたので動揺している。今年のアレコレが最終日に一気に来たってことかな・・・



新譜、オンタイムでライブを観続けている身には客観的にジャッジできない部分があるけど、変わりながら変わらない、そのままであり新たな地平。細海魚さんはお馴染みだけど、ひさ子さんとReckさんをゲストにしたことに本当に驚いた。この9年間のヤマジさんの日々の変化が綴られたアルバム。krauteaterやHollowgallowのような新機軸もライブで演奏し続け血肉になり、Nicked rake(元は戸川純さん用に書いた曲)、Traffic、For never end、perverse、様々なタイプのロックミュージックが1つのアルバムに収まってしまうのはヤマジさんの持つメロディセンスとギターワークに、今の活動の幅と興味を詰め込んだ証でもある。新しいほうへ行くと過去に触れないものだけど、常にひとつの鋼の筒に絡めてしまう。そしてなんといっても今のヤマジさんのギターは、鳴らしただけで私の心が震えてしまうのだ。

ototoy.jp

勝手ながら気になるのは音の空間/立体感に弱いかなという部分。研究熱心さが極まったギターは圧巻だけど、ベース・ドラムは配置やデザインがされずアンサンブルやグルーヴ感が無い・・・これは今の私の好みに拠るから言うのも野暮だし、「自分で作った曲を出したい音で弾きメンバーとガッチリ噛み合うことが快楽」がdipらしさでもあるのかと苦笑しつつ。

で、去年の12月の日記読み返したらこんなこと書いてた。『12月18日 dipのライブを夢で見た。ステージに女性ゲストがいてスーサイドのカバーをしてた。今までと違うアプローチにめちゃくちゃ感激して興奮してるという夢が現実になるといいな』・・・けっこう現実になったんじゃない・・・?(キモいファンでオチ)