- 出版社/メーカー: オデッサ・エンタテインメント
- 発売日: 2012/03/30
- メディア: DVD
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
それにしても内容をすっかり忘れていてやたら新鮮だった。80年代後半を背負ったままの1990年感の空気が満載で、もっさりした真ん中分けの髪型、ああ私こういう髪型だったなあってショートカットだとか、ダボッとした服装(ロゴの入ったやつ)は勿論のこと、"写ルンです"で友達と写真撮るとかね。記憶から消えてたよ、"写ルンです"。「あと1枚残っちゃってるんだよねえ」って言って撮ることになるの。コンパクトカメラのセルフタイマー撮りのあのシーンの、はらはらと零れ落ちるように留められる時間がたまらなかった。その先にあるまなざしも。
女子校の演劇部が舞台の、わずか数時間の出来事が語られるこの映画には、驚くほど豊潤で儚い女の子たちのひとときが詰まっている。共学で、部活動をほぼしないで中高を過ごした私にとってあの世界は、夢というかアナザーワールドというか、心がざわめくんだな、こんな歳になっても。スクリーンのなかにいたあの子たちは今何をしているだろうか?そしてこの歳になって見てみると、生徒たちには見えない先生の奮闘が感じられて、胸が痛かった。
ボロボロとひどく涙をこぼしながらいい映画だったなあと歩いて降りる、角川シネマ&シネマートの階段が大好きです。
ああ、つみきみほ、大好きだー。(なんて今もいったっていいでしょう?)