鹿児島の甘いモノ 

鹿児島といえば「焼酎」、酔いどれ天国の印象が強いけど、実は甘いモノ天国かもしれない!みんな大好き「しろくま」は各喫茶店にあるようだし、郷土菓子も古びれることなく存在していました。

かるかん


「明石屋」さんは創業安政元年(1854年)、島津斉彬が江戸から連れてきた和菓子職人が開いた店とのことで、鹿児島銘菓の軽羹(かるかん)といえばここなのです。
かるかんは「昔からの味止まりだろう」と正直期待してなかったんですが*1、すっごくおいしかった!空気を含んで気泡がはっきり見える生地をぱくっといれると、しっとり"もちもちっ""ねちねちっ"としながらも"ふんわり"で、山芋の香りが広がります。
材料は「自然薯・かるかん粉(米粉)・砂糖・水」だけ。要は薯蕷饅頭的でもありますが、軽くてもう一個つい食べちゃう感じ。粉の粒子の違いで食感が変わるのかなあ。
これだけの歴史を持つ明石屋さんですが、接客も大変素晴らしく感動しました。奢ること無く、代々受け継ぐことを大切にされているのでしょう。虎屋と通じるものがあるように感じます。

ふくれ

鹿児島の素朴な郷土菓子の「ふくれ」。小麦粉と重曹と砂糖と酢と水、材料はこれだけ。重層と酢の力でぷく〜と「ふくれる」からこの名前なんでしょうが、こういう口述で伝わったようなネーミングっていいよね。(余談ですが、Y氏は鍋に入れる"くずきり"を"つるつる"と呼んでいる。家では昔からこう呼んでたらしい。)
蒸しパン的なこういう類いのお菓子は各地にあると思いますが、特に「黒砂糖味」が鹿児島ならではのものなのでしょうね。
で、「そんなおばーちゃんが作ったお菓子」がオシャレに生まれ変わったのがコチラ、

まるはちさん。昔からの老舗を継いだかたが変身させたのか、新規に参入した店なのかがイマイチわからないのですが(なんかデザイン会社にディレクションされた、クウネル的な匂いを感じるのですよね。)、店構えもパッケージも今っぽく素敵。
ででで美味しかった!まあ、誰からも愛される味というのは想像ができるけど、もちっとしててふわっとしてて。黒砂糖のコクがまたよく合うのです。けせん、というシナモン味と落花生味も買いましたがこれまた、美味しい。バニラアイスをのっけて食べたら、めちゃくちゃ合うの!また食べたいなあ…。

ブラックモンブランとそらまめアイス


これは鹿児島発じゃなくて佐賀県の会社で製造販売してるんだけど、九州でしか売ってないらしく確かに東京では見ない、んだけど私以前食べたことあるんだよなあ…。どこでだろう…。こういうクランチチョコ+バニラアイスはうまいよねえ。

指宿駅前のお土産やで買った「空豆アイス」、地元農家がつくっているらしい。ちょう空豆まんま空豆、な味。
そのほか、紫芋パッションフルーツジェラートなども食べました。濃厚でんまかった!

知覧で食べた「あくまき」「げたんは」に、忘れちゃいけない「薩摩芋菓子」などなど、甘党さんいらっしゃーいな街なのでした。

*1:昔からのお菓子も「カワイイ〜」って見た目だけで評されることに違和感があります。今食べてもきちんと美味しくなきゃイヤだ。(すみません、菓子屋の生まれだからか、昨今のああいうノリを温かく見守れないのです)