1月の終わり、2月の初め

1月4日 恐れていたよりも仕事が重くならず、軽やかな気持ちでカレー初めして帰宅。



1月5日 残ってる餅をスープジャーに入れて出社。お昼は雑煮になるの巻。フリーズドライの七草と棗を入れた。



1月6日 昼ごろから舞い出した雪は午後にはしっかり降り積り、革靴を履いてきてしまったことを後悔したが、昨夜2日分の豚汁を作っておいたことは褒めたい……。



1月7日 雪が凍る路面を恐々と歩く私は長野出身。仕事は予想よりも煩雑にならず、するっと退社。/ かれこれ15年来通う和食屋さんへ七草粥を食べにいく。美味しかったなあ。



1月8日 土曜日。歩いて好きなもの食べたり見つけたり帰って互いに報告することの楽しさを今年も味わいたい。/ 雪かきされていない分譲マンションて管理体制ヤバいのでは?と思いながら歩き、帰宅すると賃貸マンションのウチの前も凍ったままであり、本来は大家さんが、とはいえこの状態もなーと軽く氷を剥がした。丘陵地帯の住宅街で高齢者メインのエリアなどはなかなか厳しい状態ではなかろうか。



1月9日 少し大きい街へ出掛け、静かな中で珈琲飲んでぼーっとしたり、生活用品買ったり本を探したり靴を見たり、目に止まったものを手に取ったり。買い物で街を歩く楽しさを久々に感じつつ、急に疲れを感じて買い物はネットが楽だねえと思ったりもした。/  寒くなると「きったかぜぇ〜こぞうーのかんたろう〜〜」とついつい口づさんじゃうんだけど、「北風小僧の寒太郎」の制作秘話を知り、何故こんなにも脳内に刷り込まれたのか理解……



1月10日 1日曇天で寒かった。/ お財布本日新調。今回も伊勢木綿のがま口で。新たな日々をよろしくね。/ この曲が好きすぎる。
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1月11日 今日はドッと疲れたなあ…… / 刑事ドラマは2時間ドラマくらい面白みを出してくれればいいのに、適当なくせにシリアスぶるから白けてしまうなあ(勿れ、を見た) / エキプ・ド・シネマな想いで長年活動をしてきた岩波ホールが休館。衰退という意味ではなく、その意志は別の形で表れているのだと思いたい。岩波ホールで見るのは苦手だった身がいうのはなんだけど、世界各国の数多の作品からコレというものを選ぶ眼を持つ人の重要さはもっと語られるべきなのに。



1月12日 昼休み、窓の向こうの明るさに誘われて外へ出たところ、びゅっと吹き付けるビル風の冷たさに引き返した。/ 他部署の人が快く対応を引き受けてくれて、私もそうであらねばね。



1月13日 マイク・ミルズの最新作「C‘mon C’mon」、邦題が「カモン・カモン」。ポスターは本国と同じモノクロ写真を使用という所までで良しと思わないといけないのだろうなあ。“ 日本版ポスターも最高だね! ワンダフル! 何枚か送ってほしいよ!“ってマイク・ミルズ優しいな……それにしてもシネコンで見ることになるんだろうなあ。「サムサッカー」を見たのは2006年6月、シネマライズなのだよなあ。あれから変わったのかな、私は。
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映画『カモン カモン』公式サイト|4月 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー


あと、Damon and Naomiのインタビューもここに留めておきたい。彼らのようなミュージシャンのインタビューを邦訳で読むことができるのはネットだからこそだよね。ありがとうございます。目の前にいるお二人のお話しを伺っているような気持ちになった。
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1月14日 久々の在宅勤務はあっという間に終わってしまう。後半はテンション上げようとdipを聴きながらという禁断の業務体制を実行…… / 少しづつ、自分で消化できる力が付いてきたような気がする。



1月15日 故郷の街にある自家焙煎珈琲店が都内のギャラリーで出張営業とのことで行ってきた。その店は30歳くらいの男性が一昨年オープンしたばかりで、私が帰省していない間の出来事になる。この10年来全国で見られるように、若い移住者が古い家屋で開業した店舗がかなり増えているらしい。子どもの頃から田舎は嫌だと思い続けて上京し30年近く経った今、こんな世の中になるなんてねえ。実家もいつか誰かに場所を託すことになるだろうか。/ IP5を映画館で観たいと長年思い続けながらこのたびの知らせ、悲しい。
IP5~愛を探す旅人たち~ [DVD]



1月16日 晴れだけど何しようかなどこ行こうかなと決めかねる心理状態でとりあえず歩き始めることにした。閑静な住宅街に続く広々とした庭先の豊かな木々がしみじみと胸に映る。てってこ歩いた先のお店で台湾茶を飲む。私しかいなくて、静かで光が感じられるなかいただいた阿里山烏龍茶は甘くてコクがあって、とっても美味しかった。この後若い二人組が来たけれど静かに過ごしていて、来訪者のバランスが取れている店は良いなあと思えた。帰る途中に神社へ立ち寄る。大木に包まれる感覚。なんだかモンヤリした朝だったけれど、自分で自分の機嫌を取ったのかな。



1月17日 帰り間際掛かってきた他部署からの電話応対。正直言って「何故そんなことを聞いてくるの?」と言う質問に返答したところ、相手のお気に召さなかったようで「あなたの言ってることよくわからない」と言うので「言葉が足りずすみません」と返すと「違うわよ、足りないんじゃなくて言葉が多いのよ」とキレ出した。何を言えば良いのか……。とてもムカつくものの、向こうも私のことをムカついてるんだよなあと思うと、虚しい。相手の気持ちに寄り添う?客ならまだしも、同じ会社で働く人なのに。そんな気持ちを解消するにはどうすればいいんだろうなあ。今はずっと考えてしまうけど、徐々にその回数も減るだろうと思うしかない。



1月18日 午後時間休にして美術館に行き、いつもと違う館内の空気を存分に吸い込んでから歩き出す。通りかかったギャラリーの現在の展示が大好きな作家さんの3人展で、色と線の力強さに背筋がしゃんとした。それからこちら方面にある喫茶店に立ち寄る。2年以上ぶりでこの間諸々あったにも関わらず変わらない空間が保たれていて、良き時間を過ごした。/ 久しぶりの再会もあり、嬉しい言葉をいただいた。朝は昨日の気分をひきづっていたけれど、自分で心の奥から欲したのだろう、自らで良き方へ導くことが出来た。/ そんな気持ちの夜聴いたKUNG-FU GIRLの新譜「Sunset Park」、サイッコー◎ ギターがギュインギュイン増しつつキュートで楽しくて、ウキウキ。
testcardrecords2017.bandcamp.com



1月19日 対応注意顧客からの電話を応対したけれど、他部署社員とのやりとりよりずっと楽だった。
hanatsubaki.shiseido.com

「あなたには、あなたがいる」ということを分かってほしいですね、本当に。
ああ、たまき様……(涙)



1月20日 会社を休み、漢方医へ。この1ヶ月は調子が良くなったなあと嬉しい。/ それから靴をリペアに出し、お昼に入った店はオーガニック野菜をウリにしており、たっぷり生野菜サラダはこの手の定番だけど消化に悪いし冷えるなあと思いながら食べたのだった。その結果見事にお腹にもたれてしまい、さっきの嬉しさは何処へ…… /都現代美術館にて「クリスチャン・マークレー」と「久保田成子」展を見た。マークレーはブレない軸があるからこそ、あのテイストを継続出来たのだろうなと広い会場でたっぷり見たことで痛感した。時代ごとの“時代の匂い”が希薄で、そこにはマークレー印しかなかった。久保田成子展は女性性が付かざるを得ないことを考えさせられる。だからこそ後半の“彫刻”は歳を経て解き放たれ掴んだ彼女自身の美しさがあった。それを中断せざるを得なくなるのはナム・ジュン・パイクへの愛ゆえだけど、最後の作品は説明文と含めて複雑な気持ちを抱いた。久保田成子だけでなく、アイノ・アアルト、土浦信子、上野リチ、浜口ミホ、、、これまで大きく語られなかった“女性”に関する話題が増えてきた、というよりも語られ方もあり、私が気づくようになったのだろう。/ 夜ご飯のお味噌汁はスナップえんどうと菜の花。春の初め。



1月21日 上司の机上の空論ばかりで決められない言動にイライラしない寛容さを身につけたい……/ 会社帰りは良く行く店で飲んで食べて、明日食べる用のテイクアウトも追加。猫のご飯がちゅーるになるかな。



1月22日 今日は餃子がもたれた……また一つ断念するものが増えた、うう / 抽象画教室という漠然とした会に参加した。抽象画とは?を学ぶのではなく、水彩でさあどうぞといった塩梅で野に放たれたのだけど、なんとか形にはなった、かな……
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1月23日 今日は曇天で寒かったけど、予定通りの行程で気持ちよく過ごせた1日だった。お店側の配慮にも頭が下がる。/ 初めて行った音楽喫茶で「どういうのが好きなんですか」と聞かれるも即答出来ず。“ジャズを中心に”と書かれており、そのとき掛かっていたのは東欧ジャズ、その前はアンビエントだった。「NW以降のものなら色々聴くけれど偏りがあるんですよねー」と答えるのが精一杯。私より明らかに若い店主は「中学の時にオアシスだったのでオルタナから始まってるんですよね」と笑う。うわーその頃社会人としてそれ売ってたよ、と心の中で呟いた。SHE Ye,Ye Recordsやmeditationsで探すとの話に納得するけど、若い世代がこういう音に耳が向かうキッカケはなんだろうかと考えながら帰宅し、今bandcampで見つけたアルバムを聴いている。
woodenpeak.bandcamp.com



1月24日 帰宅すると「ねえねえこれ見て見て」とY氏が見せたビデオはウルトラセブンだった。「実相寺監督が演出でね!団地が出て来るの!」と嬉しそうに話し続ける。その傍らで夕ご飯を食べていたら、急にムカムカして手が止まってしまった。セブンが終わって暫くしたら落ち着いたけど、どう考えても第四惑星の呪いではなかろうか。



1月25日 会社PCに「イライラしない」と書いた付箋を貼った私の心境……



1月26日 在宅勤務。ネット上で飲食店が再び在宅勤務の影響でヒマ的なことを書いているのを多々見かけるが、世の中そんなものなのだろうか。/ 今日のカムカム、新展開。にしても経験なくいきなり餡子炊けるぅ?菓子製造設備、素人がどこで買うのぉ?と悶々するので、医者も刑事もドラマには日々おかんむりだろうなあとぼやく。私は子供の頃ずっと父が菓子製造をする姿を見てきたけど、ナーンにも作れませんよ?と嫌味を言ってみる。



1月27日  Y氏に「好きな食べ物」を聞くと「その時食べたいもの」が返ってくるのは先日の音楽話でお察し……なのですが、「ボタンエビ」→「餃子」→「カレーうどん」、さあ明日は何?



1月28日 胃の調子が良いと気持ちも楽だ。 / 帰りにライブのチケ買いに行ったときにリハの演奏が聴こえたけど、まさかヤマジさんがいたとは……(参加してるバンドのライブ日だと知らなかったよ) / Y氏本日の好きな食べ物「坦々麺」



1月29日 髪を切り、映画館へ。ウェス・アンダーソン新作「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イブニング・サン別冊」(当然コピペ)。彼の映画をシネコンで見るなんて。そしてこのタイトルとポスターで公開されるなんて。
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オーガニックで質の良い素材を使ったフレンチフルコースを食べた胃はこんな感じなのかなという脳内状況。一つ一つのショット、シーンの作り込みはすごいなあとは思うけれど、文化的素養の無さゆえ深さを辿れず、んーやっぱり私には美味しさが飲み込めない。/ 午後、しばしベンチに座って本を読んで過ごした。まだまだ寒いけれど、空を見上げるとどことなく春へ近づいた気がした。
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1月30日 今日も曇天、寒くて歩くのも楽しくないので徒歩20分の店へ行って帰ってきただけにしてしまった。/ 配信でライブ。ヤマジさんのまたまた∞新バンド。下山さんギター穴井さんベースの安心感で弾きまくるパターン。VU「RUN RUN RUN」の後半など発見も多々あるものの、安定感あるオールディーな体制は私には面白みがないのが正直なところ。/ そんな夜の寒空の下でエフェクター踏み込みながら泣いてる轟音ギターを聴きたい……と呟いたらY氏がかけたのはデスキャブだった。



1月31日 ミア・ハンセン=ラブの新作、日本公開嬉しい!しかしベルイマンを題材にしているとは。。。
bergman-island.jp
 


2月1日 朝からちょっと頭痛あるなーと思いつつ1日過ごし、違和感に不安を覚え体温測ると37度で狼狽。Y氏が薬屋行くもさすがに検査キットは品切れ、さりとて「こうなったら」という明確な指示も無く、都発熱相談に架電も当然繋がらず、相談しても近隣の医者を紹介されたり、まずは検査をという話で終わりそう。不安なまま寝る。



2月2日 おかしな夢ばかり見て何度も目が覚めて朝を迎え、体温を測ると36.6度。おお!下がっている。とはいえ平熱より若干高いし不安はあるので、午前休にしてダラダラ過ごしてから会社途中にある、普段は行けない店でお昼を食べたもののイマイチで残念な気持ちで出社。仕事中はテンション高いハリキリおばさんになる謎。/ EMFの新譜が出るという。先日はベティ・ブー。どちらも反応せざるを得ないのよ。



2月3日 午後は早退け、外へ出ると暖かく感じる。神社の梅はちらりと咲き始めた。/ 国立近現代建築資料館にて「住まい」の構想 収蔵資料が物語る名作住宅(1940-1975) 大高正人坂出市人工土地など手書き図面を見るのは楽しい。そして“現存せず”の多さに泣く。浴室トイレなどの水回りの変化も大きいよねえ。建築の展示も増えてきたけど、メーカーと共同で建築資材と設備の変遷を絡めたものを見たいな。/ 帰り道、コンビニ店頭では恵方巻きを売っていて、未だにこういう営業形式嫌だなあと思ったけれど、バイト店員3人はキャイキャイ楽しそうにやっているし、若い母親な印象の人が買って行ったのを見て、まあいいか、と思えたのだった。



お雑煮を食べた日が遥か昔の気がする……と毎年この時期言ってる気がする。今年も1ヶ月日記を上げていこうと思います。