知覧にて

知覧は「薩摩の小京都」といわれ、生け垣と石垣が美しい武家屋敷が今も残っている所です。

すこーんとなにもなくて、なんだか「南国」「異国」情緒があるのです。写真でしか見たことないけど、石垣島あたりの雰囲気に近しいような。地元の方々の保存意識が高いようで、ゴミもなく静かで端正な佇まい。この通りに沿って建つ、武家屋敷の一部の庭園にお邪魔することができます。

右側の石垣の上の生け垣、波線を描いているのがわかるでしょうか。

見事に整えられた庭園は、枯滝あり巨岩の石組あり、借景ありの美しさ。京都の寺院のような、でも南国薩摩の空気感が確かに漂う、不思議な場所。
立派な出立ちの鑑賞を続けると、やっぱり脇にそれたくなって路地へ入る。表の印象を残したまま、庶民的な家々に。ちょっとほっとします。

再び表通りに戻り、途中にあった「茅葺き小屋の休憩所」で一息つくことにしました。

縁側に座って、知覧名産の緑茶を飲みながら郷土菓子の「げたんは」「あくまき」を食べました。

店のオバチャンはお茶を出すと中へ引っ込んでしまい、放っておいてくれました。
猫が遊んでるのが見えたり、静かーでのんびーりくつろげて、いいなあ。。。
と、気がつけばもう16時近く、ハッ!鹿児島へ戻らないと!

夕方の空になってきました。
再びバスで、鹿児島の繁華街へと戻ります。地元高校生の遠征試合の帰りとかち合ってしまい、既に満席の車内でずっと立っているのは辛かった…けど座ったら確実に寝ちゃうから逆によかったかも。
「指宿ハイウェイ」と呼ばれる山道を走る車窓風景は、すーばらしかった!傾いた陽が柔らかく差し込むなかを、緑の山山山が続き、ぐいんぐいんとヘアピンカーブを右へ左へ容赦なくバスは突っ走り、そこへバッと海が見えてくる、あー! そしてまた緑緑、徐々に民家が増えていき、街へと降りていく。


1時間半ほどで鹿児島中央駅に着き、天文館の呑み屋に向かったのでした。(Y氏はあくまでも禁酒中)