12月の終わり、

12月6日 急激に寒さが増した。手袋はじめました。珈琲豆柄のカワイイ子。


12月7日 割礼ワンマンを配信で。それぞれの意志が空間に感じられ、バンドサウンドとして説得力を持って胸に響く。寡黙なのに豊かに伝わる不思議さよ。あれだけ遅いのに揺るぎない骨子。安定しているのに凄みがあって。画面にのめり込んでしまった。唯一無二だなあ。異次元にいる宍戸さんのストロークと唄声のためらいのなさは自分の空間を生きているからこそで、それを支えるメンバーもプレイヤーとして宍戸さんと共にステージ上にいて、言葉は交わさなくてもコミュニケーションを取っていることが伝わってくる。(遠回しに何かに対して何かを言っています……)


12月8日 朝から続く冷たく激しい雨は夜は弱まりながらも続いた。はっぴいえんどが描いたような情緒も無い雨足の中、マスクをした人々が流れる人並を眺める人などいないのだ。 / 過信し見下した発言をしながら長いものに取り入り大きな主語で判断する人にはなりたくないものだ。自戒を込めて。


12月9日 家に帰るとドッと疲れが襲ってくる。


12月10日 喫茶店大貫妙子さんの「彼と彼女のソネット」が流れていて、背筋が伸びるのに涙が出そうになる。凛としてるけど儚さもあって、でも芯が強くて。ああいい曲だなあ。/ 帰りに伊勢丹地下を覗くと、店によっては長蛇の列があるほど賑わっていた。私はずっと変わらずに通勤し、馴染みの店も伊勢丹のような商業施設も行ってたので実感するけど、まあ人出が戻った。これから年末に向けて更に賑わうことだろうし、それでも客足が戻らないと嘆く店もあるだろうが、2019年の世間が異常のMAXだったのではないか。


12月11日 「ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド」1987年 ザ・スミスの解散報道を発端としたストーリーで、全編スミス祭りな本作で、不意な選曲でもあり昂ったのは、このタイミングで聴くブロンスキビート「why?」ですよ……合掌。欧米の青春映画を見て思うのは、悩みを話す友達は必ずいるし、誰かの家で行うDJパーティに参加できるってことだ。自分語りをするけど、フリッパーズが解散した!と新聞社会面のライブ中止告知で知った衝撃を語り合う人も駆け込む先も何も無かったのであった。地元の小さなレンタル店で、私の音楽趣向を知る故に「スミスは聞かないの?」と薦めたのはモトリークルー好き(見た目)のお兄さんだった。スミスはロッキンオンの語り口のせいで積極的に聴く気になってなかった。
映画『ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド』公式サイト


12月12日 te`のギターhiroさんが病で急逝したと知る。インストでもアグレッシブでこちらに気持ちが伝わってくる演奏と共に、dipの対バンで出演した際ファンとしてのアツイ想いを語ってくれたり、リリースライブで共演した時の緊張と敬愛が感じられて、真摯なお人柄が伝わってきたことを思い出す。/ 表参道のナントカマーケット、千葉にある気になっていたお店が出店というので向かったのだけど、この手の出店が明らかに慣れていない運営で、拘りはわかるし客もそれに惹かれてくるんだから良いんだろけど、場を考えて臨機応変に営業してほしいなあ。ぼーっとしてるスタッフがいるの、すごく気になるよ笑


12月13日 帰宅時、急激に寒さが増していて少し頭痛。/ 翌日追記すると急激に眠くなり9時に寝てしまった。


12月14日 まだ真っ暗で起きるの辛いヨーと思いながら布団から這い出てカーテンを開けた時の空の美しさ。/ 押し付けてくる他部署と文句を言いまくる業務委託事業者との間で板挟みになる中間管理職みたいな私。


12月15日 怒ってばかりの1日で心が荒む。指摘し続けてからの後悔でうんざりする。/ 帰りにユニオンへ行き、damon&naomiの新譜を買うつもりが棚に無い。店員に尋ねると品切れとのこと、ええええええ!一体何枚仕入れた結果なのか謎に思いつつY氏に伝えると「アマゾンで押さえたよ」と即返答。世の中・・・/ 買えなかった気持ちが手に取らせたのはレココレ1991年特集。ホイホイ。。。この手のは歴史修正を感じることが多々あるけど。


12月16日 会社お休みして医者へ、お昼はスリランカカレー。移動して音楽喫茶でいただいた中国雲南省産の珈琲が独特のクセがある味わいでとても気に入り、その豆を焙煎している店へ向かう。不定期営業でなかなか機会が合わなかったところ、タイミングよく今日営業していたのだった。/ ある作家の個展を見にギャラリーへ。入口に置いてある他ギャラリーの告知ハガキに掛井五郎さんの個展があって、わ!と手に取る。来週から開催だから見にいこうと文面を辿ると「展示直前に帰天された」とあって、驚愕した。動揺してしまい、見に来た展示にも向き合えず外へ出て、検索して訃報記事を見つけた。表参道の片隅で泣きそうになってしまった。私のこれまでの人生に楔を打ち込んでくれた人。先生の強烈な存在感はまさに芸術家で、鋭い眼差しで絵を見てくださり、面白がってくれ、機会を与えてくださったこと。こんな有難い施しをしてくださったのに私は全く離れてしまったわけだけど、心から感謝しています。ありがとうございました。


12月17日 この時期はY氏と今年のベストアルバムについて話しては聴かせあったりするのが、とても楽しい。/ 夜急激に嵐のような強風


12月18日 ダッフルコート始めました。/ 表参道OPAギャラリーにて平岡瞳さん、HBギャラリーにて牧野さんの個展 どちらもとても好きな作家さん。平岡さんの木版画の青の寂しさと穏やかさが混じった美しさ、牧野さんは先日の展示にもあった作品が多かったけれど、空間が変わると印象が異なる。今回の方が明るく感じたのは場所のせいか自分の気持ちのせいか。
平岡瞳さんのHP → https://hitohito1103.jimdofree.com/
牧野伊三夫さん個展のお知らせ(ギャラリー)→ HB Gallery | Blog




12月19日 歩いていてたどり着いた公園の、鳥の声だけ聞こえる中で冬の陽光を浴びる。保存されている古い和風建築には誰もいなくて、縁側に座ってお庭をぼんやり眺める。


12月20日 出先から帰宅、いつもよりも早い16時50分、薄いオレンジ色が広がる空がきれい。住宅街だから空が広くて気持ち良いな。歩き回って冷えたし疲れたけど、この色が見えたから良しとしよう。どこかであたたかい紅茶を飲みたいなと思ってたけど、寄る店もなく各停で座ってのんびり帰宅、時間に余裕があったから夕飯の支度前に足湯をした。


12月21日 昨夜から頭痛、寝ついたのに目が覚めて頭痛を感じるくらいだったけど、会社に行って、それこそ頭痛くなる事象ばかりをこなす。昼休み、ご飯食べた後外へ出て、陽のあたるベンチに座ってぼんやり。陽の光で頭の中の氷を溶かしたい。/ 終日そんな塩梅で相手の酷さに頭がヒリヒリしたまま帰宅して夕飯をつくし始めるも、情緒不安定な状態でY氏をオロオロさせたけれど、阿佐ヶ谷姉妹のドラマを見て泣き笑いした。「30分」という枠で「いい人たちによる愛おしいこの世界」を描く作品を毎クール用意してほしい・・・。フラグ立ちまくる安い陰謀とかやたらテンションに高い恋愛とかいらんのよ・・・。/ uminacosoundsの振り替え公演、会場が閉店のため中止になった。古里さんの奔走が目に浮かんで、胸が痛い。


12月22日 カムカム安子編終了、この数週間のテレビに向かってツッコミせずにはいられない展開が詰め込まれた15分であった。21時からY氏が在宅会議に入った裏で、この2ヶ月間ほどにフツフツと溜まった想いを吐き出した。


12月23日 今年買った濃いピンクのマフラーを巻く。この手の色は珍しい選択。ダークカラーばかりになる冬なのでパッとした色味をつけたかったのだ。/ カムカム深津絵里。声のトーンが舞台役者な張りの良さ。中学の時に見た「1999年の夏休み」が印象強すぎ影響されすぎて高校時代を過ごした私はその後の大人気ドラマや舞台は見たことがなく、「ハイスクール大脱走」「(ハル)」で止まってるんだよな、そういえば。。。


12月24日 今年も1年間、会社帰りに通った店で食べて、自分へのクリスマスプレゼントでメリークリスマスな新曲のカセットテープを購入。今年も1年ありがとうございました◎

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帰宅後テレビでおざっさんを見た。この何年かの活動言動を自分から触れにいくことは全くしなくなったのだけど、テレビだしという気分で見たのだけど、90年代テレビの音楽番組やバラエティに出演していた、70年代歌手を思い出した。その演奏に全く心が動かされることもなく、ああ若い頃はこの曲口づさんで歩いたなって記憶が懐かしい。その後続けて歌ったのは星野さんで、堂々としつつも洗練された演奏が素晴らしかった。かつておざっさんは紅白2度出演して明らかに憔悴して日本からいなくなったけど、ほしのさんは覚悟を決めて活動しているんだなと実感した。そしてこの2人の、間髪入れない流れは残酷だった、前者に対して。


12月25日 「女パンクの逆襲」を買ってから音楽喫茶へ行き読んでいたところ、いつもジャズやブルーズなど古いレコードがかかっているのにオルタナ・ギターの女性ボーカルがかかってびっくりした。ヴェルヴェッツでソニックユースな大好きなサウンドで、この店に合わないけどカッコイイ!会計時に告げると店主はニコッと笑い「好きそうだと思って」、わーバレてる!

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私が読んでた本も見えたのかな、この人をかけたのは。にしても今の盤も勝ってるなんてビックリ。
昨日Y氏が蒲鉾や伊勢うどんを買い、今日私が丸餅を買った。少しづつ年の瀬のお買い物。


12月26日 クリスマスを終えた翌日の朝の街はすっかり歳末。赤に合わせる色が緑から金に変わる。/ 近所の馴染みの店を巡る。「今年も1年ありがとうございました、良いお年を」 / とまあ、こんなことをしながらも明日明後日も会社行くし、まだまだ今年は終わらない。


12月27日 職場、年末な繁忙に加えて、降り掛かってくるアホな状況を必死に抵抗し、疲れた。


12月28日 毎年思うけども、仕事的には3月まで今年度だから区切りではない。休み中の対応に備えた業務をこなし、通常業務も増加する中いつもどおりの憤りでこなし、休み中も仕事のことを気にしながら過ごし、休み明けにどっさり溜まった業務を処理する。収まることは全くない。けれどなんだか言いたくなる、今年のお礼と最後に良いお年をって付けて。おつかれさまでした。/ 帰りは来年への期待を込めた店でご飯。来年もよろしくね。



今年1月の記録を再読すると、何度も胃が痛いと言ってるので苦笑。漢方も今処方されてるのが合ってるようだし、アーユルヴェーダの知識も少し学んだりして、この1年でトータル的に改善されてきたかなあ。他の不調も少なくなった。来年も体調管理を第一に、日々楽しいことを見出し、美しいものに出逢いながら過ごしていきたい。